★【映画評】タイタンの戦い(2010)The Clash of the Titans

clash-of-the-titansギリシア神話を元にした、レイ・ハリーハウゼンの1981年の同名映画のリメイクは、主に81年版との比較を中心に。主人公のペルセウスと神々と美術と特撮はクソミソだが、クリーチャーと脇役がよかったので、どーでも映画行きを免れた。

サム・ワージントンは『300』のエキストラがゴミの後片付けしてるようにしか見えませんね。

Director:

Louis Leterrier

Writers:

Travis Beacham (screenplay), Phil Hay (screenplay), 2 more credits »

♠ これはレイ・ハリーハウゼンの1981年の同名映画のリメイク
♣ なんでこんなの? レイ・ハリーハウゼンはおもしろかったけど、レトロもいいとこじゃない。
♠ いやー、インモータルズなんか見たおかげで消化不良になっちゃってさ。ギリシア神話のちゃんとしたの見たくなって。
♣ これがちゃんとしてると思える? 同レベルだってのは考えなかったの?
♠ そんなのわかってるけど、少なくともこれならモンスターや馬が出るのは間違いないと思って。

♠ それにハリーハウゼンの映画はストップモーション・アニメのチャカチャカした動きでバカにするだろうけど傑作だったぞ。
♣ 知ってるわよ、見てたもん。でも少なくとも特撮に関しては、1981年とは隔世の感があるわね。
♠ いや、あの当時でもさすがにあれは古過ぎると思ってみんな見てた(笑)。ハリーハウゼンが偉すぎるんで誰も言わなかっただけで(笑)。
♣ なんか今見ると戦前の映画?って思っちゃう。1981年なんて私にはついこないだなのに。
♠ 劇場に次回上映のこの映画の看板が出てたのさえ覚えてるよ。

主演のサム・ワージントンについて

♠ それで映画なんだけど、開始後40分、つまりペガサスが登場するまでは完全に失敗したと思って早送りで見てたよ。
♣ とにかく安っぽくてこれじゃないという印象。中でも問題はサム・ワージントン(国内表記はサム・ワーシントンになってるが、これは間違い)。
♠ なんで古代ギリシアにアメリカ海兵隊員が‥‥(笑)。
♣ いちおうイギリス人なんすけど。オーストラリア育ちのイギリス人。
♠ だってどこからどう見てもアメリカ海兵隊員じゃないさ。あの丸刈り頭といい。着てるものすら上半身だけ見るとカーキ色のTシャツに見えるし。あれはわざとなのか? アメリカの観客に媚びてるのか?
♣ 『アバター』のときとそっくりなのよね。宇宙に海兵隊員がいるのも違和感を覚えたけど、こっちは違和感てレベルじゃないぞ。

♠ しかも見たら石になるほど醜いし。
♣ メデューサかよ!ってそういう露骨な突っ込み待ちやめて。そこまでは言わないけど普通に不細工だよね。典型的なジャガイモ面の田吾作で。
♠ こんな男、オーストラリアの農場や工事現場行けば掃いて捨てるほどいるぞ。なんでこんなのがスクリーンにでかいツラさらしてんのよ? 『アバター』はほとんど素顔が見えないからまだ我慢したけど、出ずっぱりはつらいわー。
♣ コリン・ファースとこの人が人気あるのはわけがわからないよ。
♠ コリン・ファースはまだ愛嬌があるが、こいつはなんか憎らしい。そのくせ時代劇らしい威厳はない、ただの小僧っ子だし。別に演技がうまいわけでもないし。
♣ とにかくたとえ脇役でもこの場違いさは許しがたいと思うのに、それがペルセウスだと信じろと言われても無理。どうしてこの格好でないとならないのか、監督やデザイナーの意向を聞きたい。

clash-of-the-titans5♣ というわけで、新旧対照の写真を作ってみました。組み写真はすべて、左か上が81年版、右か下が2010年版ね。
♠ 左のハリーハウゼン版のハリー・ハムリンもかなり問題あるが、やっぱりギリシア神話の英雄と言われて思い浮かべるのはこっちの方だよなあ。
♣ サム・ワージントンは『300』のエキストラがゴミの後片付けしてるようにしか見えませんね。
♠ それ受ける!(実はあの袋にメデューサの首が入っている)

神々について

♣ サム・ワージントンの次に耐えられないと思ったのが神々。『インモータルズ』で言ったように、強くてかっこいい神々が見たくて見たのに、下手するとあれよりひどい。
♠ だから、タイトルからして『タイタンの戦い』なのに、なんで巨人じゃないのよ!(ゼウス始め、主だった神々の多くがティーターンの血筋)
♣ いや、実は巨人らしい。下界に降りてくるときは人間サイズに縮んでるだけで。それがわかったのはYouTubeで未公開シーンを見たときで、それだと最後にペルセウスがオリュンポスに乗り込むんだけど、彼と並ぶと神々はみんな身長3メートルぐらいあった。
♠ それでも小さすぎるが。
♣ 『イリアム』でも人間と話すときはそれぐらいに縮んでたよ。でもこの身長差って人間とナヴィの身長差と同じなんだな。だからまた『アバター』見てるような気がしちゃって‥‥
♠ まあ、身長ぐらいはどうでもいい。問題はこれでしょ。このセット。

clash-of-the-titans1♣ いや、セット以前に、神々しさとか天上らしさを出すためか、オリュンポスでは必ず露出過多で真っ白で、逆光で、ソフトフォーカスで、キンキラキンの衣装着て、なんと言うのか忘れたけど、キラキラ星が光るのはやめてほしい。死ぬほどダサい! 古い!
♠ こういう効果、映画で見たのって30年ぶりのような気がする。これならまだ81年版のほうがモダンに見えるぐらいだよな。
♣ これ、どっちが81年かキャプション付けておかないとわからないと思うけど、上が81年版、下が2010年版のオリュンポスと神々です。
♠ (ソフト・フォーカスのせいで)煤けたような感じがまた古臭くて、よけい昔の映画に見えるね。
♣ 学芸会かよって感じ。それにこの床見て。これ「下界」のつもりなんだよ。床に絵が描いてあるだけだけど(笑)。
♠ 昔の映画の天国の表現ってこんなだったよな。床に雲が書いてあってそこにスモークが流れてるの。
♣ 建物だってどうせCGなんだからいくらでも凝った、神々しいものにできたはずなのに、すごい手抜きとしか。CG専門学校の学生が宿題で作ったみたい。確かにこれは見る気なくすわ。
♠ これだけ技術が発達した現代に、なんでこれなの? わざと? それとも予算なかったの?
♣ これはまだリビュー書いてないけど、こないだ見た『ディス・イズ・ジ・エンド』の天国みたいだ。
♠ コメディならありなんだけどね。ふざけてるとしか思えない。今にもバックストリート・ボーイズが歌い始めてもおかしくない。(『ディス・イズ・ジ・エンド』のエンディングがそういうのだった)

clash-of-the-titans3♠ そしてそこに集う神々がまたすごい。
♣ いちおう『インモータルズ』みたいに3、4人じゃなくて、オリュンポス十二神(らしきもの。ほとんど映らないので人数まではわからない)は出したんですけどね、恥ずかしすぎてアップの写真は出せないレベル。ふざけてんのかって言いたいぐらい。
♠ 写真見てほしいけど、ゼウスだけでもこの貫禄の違いだからね。
♣ ローレンス・オリヴィエリアム・ニーソンとじゃ、ちょっと較べるだけかわいそう。
♠ ジジイの思わせぶりなソフト・フォーカスやめろー! 醜男だからなあ、リーアム・ニーソンは。
♣ 醜男でも貫禄あればいいんですけどね。
♠ 少なくともヒゲがあるぶん、『インモータルズ』のルーク・エヴァンスよりましなんだが。
♣ そういえば、ルーク・エヴァンスも出てるのよ。しかも今度はアポロ役で! 真似っこ。
♠ 逆だよ。こっちが先なんだから、『インモータルズ』が真似したの。
♣ でもなんで? べつに神様っぽい顔してるとも思えないのに。
♠ 名前からわかるようにウェールズ人(ウェールズはなぜかエヴァンズ姓が多い。しかしこのカタカナ読み考えてる奴バカか)だから、ひいきしてあげたいんだけど、なんかこすっからい顔つきなのよねえ。神様よりむしろ山賊に向いてる。

♣ そしてリアム・ニーソンのゼウスにからむ敵役が、ハデス役のレイフ・ファインズ
♠ 『シンドラーのリスト』組?
♣ その印象が強いけど、彼とリアム・ニーソンって、「とりあえずイギリス人出しておけ」って時にやたらと多用されてる気がする。
♠ リアム・ニーソンは北アイルランド人ですが。
♣ アメリカ人には違いなんかわからないでしょ。正直見飽きた。どっちもくどい顔だし。
♠ 個人的にはレイフ・ファインズのほうがいくらかハンサムだし、冷たい感じだから好きなんだけど、ここではひどいメイクでちょっとかわいそう。
♣ ハゲ‥‥。でも彼は今やむしろヴォルデモート卿として有名だから、この役も合ってると思われるんじゃない? あれよりはまだ多少素顔が見えるだけまし。
♠ 昔はかなりハンサムだったんですがねえ。でも彼はこういうアホな役でも全力でやるからね。その意味ではいい役者なんだが。逆にリアム・ニーソンって何やっても同じ感じで私はダイコンだと思ってる。
♣ まあハデスのほうがゼウスよりいくらか威厳はあったしね。

クリーチャーについて

clash-of-the-titans4♣ という感じでボロカスに言いながら見ていたわけですが、馬が出てきたとたんにコロッと態度を変えるのは‥‥
♠ だってこれは素直に評価しなきゃならないでしょう? これだけの技術の進歩は。
♣ 81年のペガサスは絵を切り抜いたようにしか見えない。
♠ いちおう本物の馬に翼付けて撮ってるはずだけど、合成が下手すぎるので絵にしか見えないのよね。
♣ でもなんで黒いの?
♠ 知らん。白いペガサスもいるんだけど、なぜかこれが飛んでくると逃げるんだよね。
♣ それも『アバター』のまねじゃない? ほら、あそこでもサム・ワージントンが色違いのトカゲに乗って飛んでたよね。
♠ トカゲ‥‥
♣ いやでもあれ思い出しちゃって。
♠ とにかくペガサスなんて映画で見たの久しぶり。
♣ マイリトルポニーのペガサスは毎日のように見てるけど。『ハリー・ポッター』で出なかったっけ?

♠ しかし、ペガサスは解剖学的にも航空力学的にもおかしいという話は昔からあって。
♣ うん。今回興味を持って、いろんなペガサスの絵を集めてみたんだけど、どれも全部おかしいといえばおかしい。
♠ だいたいドラゴンといっしょで6本足になっちゃうし。
♣ じゃあ『アバター』の世界の動物だと思えば問題ないじゃん。
♠ 足の数は置いといても、翼が脇腹から生えてたり、背中から生えてたり、お尻から生えてたりしてむちゃくちゃだな。
♣ これじゃ絶対飛べないだろうという以前に、翼があっさりもげそうなのが多いね。
♠ そもそも馬も鳥も特殊な進化を遂げた動物で、しかもその進化の頂点にあるからこれ以上の改良の余地がないんだよ。そのふたつを無理やりくっつけるからとんでもない奇形ができあがってしまう。
♣ その中じゃこの映画のペガサスはまだかっこいいし納得できるほうなんですが。翼はちゃんと肩甲骨のところに付いてるし。
♠ だからそれがそもそも変なの。だいだい3対以上の足のある動物は並んで付いてるものなのに、上下にずれてるうえに向きまで違うなんて。
♣ 少なくともこれで飛んだら、前躯は持ち上がっても後躯がだらんとぶら下がってしまうよね。
♠ そうならないためには尻にも翼がないとだめで、それだとやっぱり『アバター』の4枚翼のトカゲになる。
♣ それ以前にあんなに体重重い動物をあの翼で持ち上げるのに無理があるけどね。

♣ じゃあ、ペガサスが好きだから気に入ったと。
♠ いやいや、あの程度で許せるアラじゃないから。でもついでだから先にクリーチャーの話をすませてしまおう。
♣ 次に出てきたのは、えーと巨大サソリか。これもオリジナルをなぞっているのだが‥‥
♠ 情けないことにハリーハウゼンのサソリより出来が悪い
♣ それこそ解剖学的におかしくて不格好なうえに、動きもすごいギクシャクしてるんだよね。CGでこれはないよ。私はロボットか何かかと思ってしまった。
♠ 足がBig Dogみたいなの。(Big Dogはボストン・ダイナミクス社が開発した、中に人が入っているとしか思えない四足歩行ロボット。YouTubeでBig Dogで検索すると楽しい動画がたくさん見られる)
♣ 確かに! ついでに変な動きもBig Dogみたい!
♠ 本物のサソリはあんなにかっこよくて動きもなめらかなのに。
♣ ハリーハウゼンの方がずっと本物らしかったよ。

clash-of-the-titans6♠ それからグライアイ(3人で歯と目が一つしかない魔女)ね。
♣ あれはハリーハウゼン版の『タイタンの戦い』で見たんだったか、それとも別の映画だったのか、例によって記憶があいまいなんだが、昔はこの魔女が怖くってさ。目の奪い合いをするところがすごいキモかった。
♠ 今見てもキモいよ。
♣ と言うわけで、81年版は単に目がないだけだったのが、2010年版だと『サイレントヒル』に出てきそうなモンスターになっております。
♠ なんかギリシア神話から離れすぎだが、これはこれでキモくてマル。
♣ でもここまでモンスター化しちゃうと、最初に感じたようなキモさはないね。これも上のほうが生々しくて気持ち悪いのでハリーハウゼンの勝ち。
♠ けっこう互角じゃん。

♣ それにペルセウスと言えばメデューサだよね。
♠ これはハリーハウゼンのがよくできていただけにどうかなと思っていたけど、CGも悪くなかった。蛇頭はそうでもないんだけど、蛇身がかっこいいし、エロいし、巨大だし、流れるような動きもいい。
♣ こういう動きこそCGが得意なはずなんだけど、サソリはなんでそうできなかったんだろう?
♠ キモさを出すためにわざとギクシャク動かしたのかも。本物はむしろ流れるように動くんだけど。
♣ 美人だし色っぽいし、悪くなかったね。

♠ そしてクライマックスとなるクラーケンとの戦い。
♣ クラーケンじゃなくてケートスだろうといつも思う。クラーケンは北欧!
♠ なぜか西洋じゃクラーケンが大人気で、ケートスはほとんど知られてないからだろうね。
♣ イカなんかちっとも怖くないじゃん。
♠ タコじゃなかったっけ?
♣ 実は姿は決まってないんだ。海蛇や甲殻類として描かれることもあるし、要するに海の怪物というだけね。
♠ この映画のクラーケンは触手はイカタコだけど、顔は獣だったな。
♣ ギリシア神話のケートスはクジラみたいな胴体に犬の顔だから、両方のキメラみたい。
♠ まあデザインはともかく動きは良かったよ。あととてつもない巨大さはよく表現できていた。
♣ よく海の怪物のファンタジー・イラストにある、絶望的なサイズってやつは感じられたね。あいにくほとんどの部分が海中にあって、全身は見えないんだけど。
♠ とまあ、クリーチャーはいちおう合格か。CG使ってんだから当然だけど。

♣ あとはジン。モンスターじゃなくて仲間になるんだけど。
♠ なんでアラビアのジンがギリシア神話に出てくるんだ? こんなのオリジナルにもいたっけ?
♣ 記憶にない。なんかあんまり強くもなかったし、なんのために出てきたんだ?という感じでした。
♠ 木みたいな顔してるのも意味不明。

脇役について

♠ それで私がこの映画を見直した理由というのが、脇役が意外と良かったんだ。具体的にはペルセウスの遠征に同行するアルゴスの兵隊たちのことなんだけど。
♣ 儀仗兵なんで、戦闘には不向きな若造と年寄りだけという設定で、普通なら完全に使い捨ての雑魚なんだが、この人たちが意外と個性的で魅力があって。こういうはみ出し者ががんばるという設定も良い。
♠ 『47 Ronin』の浪士たちを思い出したよ。どうせ殺される雑魚なのにいじらしい感じが。
♣ 中でも隊長のドラコを演じたマッツ・ミケルセン(Mads Mikkelsen)がいいよね。
♠ うん。素顔見るといかにも北欧っぽい気持ち悪い顔なんだけど、北欧人ってこういう衣装着せると似合うよね。
♣ 気持ちは悪いけど、あの爬虫類っぽい面は使える。彼の映画ほかにも見たくなった。

左からリアム・カニンガム、マッツ・ミケルセン、ジェマ・アータートン

左からリアム・カニンガム、マッツ・ミケルセン、ジェマ・アータートン。どう考えても青二才のワージントンより、この爺ちゃんたちのほうが百倍かっこいいんですが。

♣ それ以外もみんないいのよ。ソロンを演じたリアム・カニンガム(Liam Cunningham)がすごい好きと思ったら、『ゲーム・オブ・スローンズ』でダヴォスを演じてる人だった。
♠ 若造ではエウセビオスのニコラス・ホルト(Nicholas Hoult)がすげー美少年だと思った。
♣ 『アバウト・ア・ボーイ』の子役がもうこんなに大きくなってるのかよ! 素顔はけっこう変な顔なんだが、その意味じゃジョナサン・リース・マイヤーズの後継者になれるかも。
♠ うん、すごい似てる。こういう人って時代劇顔なんだよね。現代劇に出ててもこんなに魅力的じゃない。

♣ キャストの話になってきたので続けると、いちばんわからないのはイオ(Gemma Arterton)だよね。
♠ そもそもなんでここにイオが出てくるのか? これはオリジナルにはいなかったキャラなのに、ここではめちゃくちゃ重要キャラだよね。ずっとペルセウスに付き添って、最後はアンドロメダを蹴落としてペルセウスと結ばれちゃうし、もうめちゃくちゃ。ギリシア神話からどんどん離れていく。
♣ イオって確か牛に変えられた女の子だよね。ペルセウスとどういう関係が?
♠ IMDbによると、ペルセウスのひいひいひいひいひいひいひいお祖母さんに当たるらしい。
♣ ほぼ他人じゃないか!
♠ まあ守護神みたいなものかね。おかげでよけいペルセウスが女の助けがないと何もできない男に見えるけど。
♣ 演じたジェマ・アータートンについては?
♠ 『007 慰めの報酬』でボンドガールに選ばれたてブレイクしたイギリス人女優なんだけど、はっきり言って出てきたときはすごいブスなんで驚いた。
♣ ていうか日本人かと思った。真っ白な厚塗りで芸者みたいで。
♠ なんか写真によってすごい顔が変わるんだよ。かわいくも見えるし、すごいブスにも見えるし。その意味では変幻自在の不思議な女優さんで、ある意味この役にはふさわしいかも。

clash-of-the-titans2♠ そして忘れてはならないのが、カリボス=アクリシオス王を演じたジェイソン・フレミング
♣ 誰だっけ?
♠ ロメロの『URAMI ~怨み~ 』(Bruiser)の主役じゃないか。
♣ ああ、あの映画じゃほとんど素顔は見えなかったから忘れてた。
♠ あれだけでも注目に値する演技だったけど、ここでも主役はもちろん他のキャストをすっかり食ってしまう怪演よ。
♣ カリボスってのはギリシア神話には登場しないハリーハウゼンのオリジナルで、キャリバンなんだよね。(キャリバンはシェイクスピアの『テンペスト』に登場するモンスター)
♠ おおー! ダン・シモンズの『イリアム』とつながったじゃないか!
♣ えっ、まさか?? 『イリアム』でギリシア神話とシェイクスピアの『テンペスト』が共存してるのはレイ・ハリーハウゼンの影響?
♠ まさかとは思うが、ありえないことでもない。
♣ というわけで、カリボスは元は王様だったんだけど、神の怒りに触れ、醜い顔にされてしまって怪物みたいになっちゃった男なの。その彼がハデスの手先としてペルセウスを執拗に付け狙う。
♠ すがすがしいほどがむしゃらで凶暴な化け物を喜々として演じてて楽しかったよ。
♣ 彼はほんと良かった。もし『イリアム』が映画化されるようなことがあったら、キャリバンは彼に演じてほしいと思うぐらい。
♠ しかしどうしても素顔は出してもらえない役者だな。
♣ 素顔はけっこうハンサムなのにね。あー、少なくとも若い頃は。
♠ それでも目がイっちゃってるけどな。

♠ というわけで、後半はけっこう楽しんで見ていたんだけど、イオもそうだし、アンドロメダの扱いも変だし、オリジナルはどうなってたんだろうと調べてみたの。そしたら、話ぜんぜん違うじゃないか。81年版のほうがギリシア神話にも忠実だし、納得のいく話になってるし、ドラマとしても深みがある
♣ 監督の弁明では、ドラマ部分は時間の関係でかなり削ったそうだよ。あの兵士たちなんか、元はそれぞれにエピソードがあって、もっと深く描かれてたらしい。
♠ まあこういう改悪はいかにも無能なリメイクらしいな。
♣ そういや、監督誰なの?
♠ ルイ・ルテリエというフランス人。『ダニー・ザ・ドッグ』とか撮った人。
♣ ふーん? 知らない。でもこれ受けたみたいで続編も作られてるのね。
♠ またサム・ワージントンとお笑いギリシア神が出てくるならいらない
♣ テレビでやったら早送りしてクリーチャーだけ見る。そういう映画。

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