★【ゲーム評】Skyrim事始め その5.ここがだめだよ、Skyrim(1 ) 一本道のお使いゲームなんて

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みんなが素晴らしい素晴らしいとほめるものには、つい文句を言いたくなる天邪鬼根性で、ほとんどいちゃもんに等しいSkyrimの不平不満を書き連ねてみました。

ただ、面倒だからいちいち書いてないけど、ここで述べてる不満のほとんどはMODで解消、あるいは緩和できる模様。模様というのは、前述のように現在、SEではほとんどのMODが使えないし、これ全部入れてたらたぶんうちのマシンはダウンするから。
それになにしろまだ初心者なので、勘違いしてるところもあるかもしれない。特にここに書いたことのほとんどは初めてSkyrimにさわったときの話で、長くやってればあばたもえくぼ、とは言わないまでも気にならなくなることもあるだろう。
それにこういうことはもしかしてもうさんざっぱら言われてることなのかもしれないが(対応MODの多さを見ると、誰しも考えることは同じみたいだし)なにしろ初心者なので勘弁。でも私が書くのはたぶん切り口がぜんぜん違うからおもしろいと思う。

あと、比較する相手が一部の古典的RPGを除けば、ほぼテキストだけのTRPGやローグライクっていうのも不公平すぎるとは思うが、私がそれしか知らない原始人なので勘弁。

ちなみに現在は、クエストを60ぐらい済ませたところ。と言っても、バグに業を煮やして何度も新規からやり直したから、のべなら100個はやってる。最初はメインクエスト一本でやってたんだけど、こっちを先にやるとできなくなるクエストが多いと聞いたものだから、今はギルドクエストをすべて終えて、従士クエストをちまちまやってる最中。移動関係以外は露骨なチートは使ってないけど、Levelers Towerにあった特製装備を使ってたから、そっちはチートと言えるかな。ただ、見た目重視のせいもあって、あまりにぶっ飛んだ性能の装備品は使ってない。

MODも最小限、および影響の小さそうなものしか入れてない。理由は落ちるのが怖いってのもあるが、それ以前に初めはバニラでどこまでできるか、あるいはできないかを知りたいから。

というわけで、ここがだめだよ、Skyrim!

もくじ

その1.3D酔い
その2.迷子の冒険者
その3.ダンジョンがつまらない
その4.戦闘がつまらない
その5.モンスターがつまらない
その6.クエストが楽しくない
その7.世界観がつまらない
その8.インターフェイスに対する不満
その9.立ち上げが遅い!
その10.馬がいまいち
その11.登山と水泳
その12.バグが多い
その13.翻訳がひどい
その14.NPCの不満
その15.ポリティカリー・コレクトネスがうざい

その1.3D酔い

第一はやっぱりこれだよね。これも慣れれば楽になるかもという一縷の望みを持ってたんだけど、やっぱりだめだ。おまけにこの間はめまいをやっちゃったし、私は3Dはマジでダメ。いくらか良くなったのは3D特有のマウス操作に慣れて、なるべくマウスを揺らさないで進む方法を身に付けたから。

あのあとネットで調べたら、やっぱりゲームで酔うという人は少なからずいるようで、対策記事なんかもあったが、対策と行っても画面を明るくするとかそのレベルで、症状緩和にはたいして役に立たない。そもそもこのゲーム、全体に画面が暗くて見づらいので最初から目一杯明るくしてあるし。
プレイしてわかったのは一人称より三人称視点のほうがずっとまし(どちらかはゲーム中でも簡単に切り替えられる)ということ。まあ、道理だな。その方が2Dゲームに近いわけだし。それもよく言われるようにFOV(視野)をなるべく広くしてなるべく遠い視点から眺めるのがいい。それでもグラグラ動く画面は変わりないんだが、なぜか「自分」の背中が見えてるほうがいくらか楽。
気付いたんだが、プレイ動画とか見てると、日本の人はほぼ例外なく三人称でやってるのに、海外の人はたいてい一人称ってこと。酔うと言ってるのも日本人に多いような気がする。向こうのやつはFPSで慣れてるからだろうか。手だけが画面に見えてるあれって、たとえ酔わなくても気持ち悪いと思うんだが。

ゲーム業界にはあれだけの金が流れ込んでいるんだから、誰か酔わない3D発明してくれ! カメラなんか2Dのように、常時斜め上から見下ろしでいいから!
ちょうど随所で挟み込まれるカットシーンみたいに、マウスに触れなければ基本固定でキャラクター(または話者)を追う、動かそうと思えば動かせるというのがいちばん見やすいと思う。ただ移動しているときはカメラは斜め見下ろしに固定で、後ろから狙撃されたりしたらマウスで振り向くみたいな感じ。

それにおもしろいことに自分でやってる分には1時間ぐらいはなんとかできるのに、人のプレイ動画を見ると5分で気持ち悪くなることに気付いた。理由は、私はなるべく気持ち悪くならないように、カメラがブレないように慎重に移動しているのに、普通の人は気にせずブレまくりだから。
なんであんなんで平気なの?! ハンドカメラ使ったFOV撮影の映画を思い出したよ。あれもめちゃくちゃ酔うんだよな。そういえば友達が車に酔うのに自分が運転しているときは絶対酔わないと言ってたが、それと同じかも。自分でコントロールしていれば、どっちへ傾くかとか揺れるのが予想できるからね。

まあ、長時間できないというのはかえって健康のためにいいかも。でも毎日Skyrimをやっている現在は、私は四六時中軽いめまいと胃のムカムカが止まらなくて、やはり健康のためにも二度と3Dゲームは買わない。(と言いたいが、やっぱりこれの続編とSimsは買っちゃうだろうが)

その2.迷子の冒険者

それと心配していた道に迷うということ。

予想通り、盛大に迷ってる、というか、ひとつのクエストの所要時間は迷ってる時間が3分の2、クリアにかかる時間が3分の1という感じ。それでも3分の2で済んでいるのは、多くのダンジョンや街道はほとんど一本道で、前進さえ続けていけば迷いようがないから。迷うのは前進できなくなった場合である。
たとえば着いてはみたけど目標のダンジョンの入り口が隠されていたり、ダンジョンの中の扉が閉まっているから迂回しなきゃならないみたいなとき。一度振り向くと、もう自分がどっちへ向いているかわからなくなるんで(笑)。それでいつまでも同じ所をぐるぐる走ってたりする。
ダンジョンは暗すぎ、埃や煙で視界が悪いし、逆に外界は雪で被われていたり霧が立ちこめていたりして視界が悪いのも迷うのに拍車をかける。目の前に入り口があっても、たまたまよそ見をしていると視界に入らないまま通り過ぎちゃうのも3Dならでは。攻略見ながらでもこれですからね。やっぱりこの手のゲームと方向音痴は折り合いが悪い。

と、悩んでいたのはクエストマーカーなんてものがあることと千里眼の魔法の存在を知るまで。(どちらも目的のアイテムなりNPCがいる方角を教えてくれる) それも知ったのはごく最近。なんだよ、こんなのあるなら先に教えてよ! Wikiなんて最初に書いておくべきでしょ!
もちろんWikiに書いてないのはマニュアルに書いてあるからだ。だからマニュアル読まないと! ていうか、そもそもマニュアルの存在を知ったのがごく最近だし。オンライン購入だからないのかと思ってた(笑)。
ただ、どっちも便利と言えば便利だけど、あまり頼りにならないのも事実。「目標が見当たりません」ということもしばしばだし、まるであらぬ方角を指してることもあるし、屋外にしろダンジョンにしろ、これほど極端な高低差のある3Dで方角だけ教えられてもねえ。これの完璧なやつで、次の角を右とか左とか教えてくれるカーナビみたいなMODはないのかしら。

しかし私のような方向音痴がマーカーも魔法もなしであのダンジョンを踏破できたなんてすごい! と言いたいところだが、やっぱり迷いさえしなければダンジョン攻略は驚くほど簡単。上で言ったようにほとんど一本道で、敵も固定モンスターしかいないから。(まだ途中なのでこの後は違うのかもしれないけど)
むしろ困るのは野外。行き先もわかってて、地図もあって、方角もわかってるのに、途中に山があって進めない、みたいなとき。山越えの道を探さなきゃならないんだが、その入り口が非常に見つけにくかったりする。おかげで山の麓をいつまでもうろうろと歩き回ったり、ここなら登れると思って、かなり高いところまで登ってから行き止まりに気付いたり。あるいはダンジョンや秘密のアジトの入り口が巧妙に隠されてたりする。

その3.ダンジョンがつまらない

雰囲気はすばらしいが実は一本道のダンジョン

というわけで、ただひたすら降りるだけ(あるいは上がるだけ)の一本道のダンジョンって何よ。昔からのRPGプレイヤーにとってはこれはダンジョンじゃないよ。そもそも迷路でもないし、ただの通路でしょ。いつダンジョンに入れるのかと思ったらクリアしていて外に出されたときはびっくりした。
まあ、そういうのもあるのか、と思ったら全部そうだということに気付いたときはもっとびっくりした。

おかげでクエストはめちゃ飽きるんだよな。だいたいのクエストはダンジョンに潜って最深部で何か取ってこいとか、誰かを殺してこいというもので、変化に乏しい地下通路をえんえんえんえん歩かされて、途中にたまーに敵がいたりトラップやパズルがあったり、どうも私の感覚ではRPGをやってるというよりは(インディー・ジョーンズ的な)アドベンチャー・ゲームとしか思えない
私がRPGで初めてパズルやトラップを見たのはウルティマだったが、あのパズルはけっこうおもしろかった。でもSkyrimのパズルは種類も限られているので一度やれば覚えてしまうし、アドベンチャーゲームよりはるかに簡単で(答が壁に書いてあったりする)、その意味でも手応えないし、ただの足止めにしかなってない。
Wizardryで育ったせいもあって、RPGをやる楽しみの第一はダンジョン探索だと思っていたが、悪いけどただの通路じゃ探索の喜びもないし、何もおもしろくないわ。

しかも敵は固定のみっての飽きる原因。長い間、ランダム生成のダンジョンばかりやってたから、すごい楽に思える。どこに何がいるかわかってるなんて、対策も楽じゃん! 最初は殺されても、次からは十分備えられるわけだし。
それも一度に2、3匹ずつしか出てこないなんて楽勝でしょ。モンスターなんてWizardryでも十数匹、ローグライクに至っては百匹以上が出てくることもあるのに、ここではモンスターの巣みたいなところでも一度に出るのはせいぜい三匹ぐらいだし。これもグラフィックが重いゲームだと当然なんだろうけど、おかげでまるで緊張感がない。
しかもモンスターの種類も少ないから、どうすれば勝てるとか、こいつならこの魔法を何発当てれば倒せるとか、すぐに覚えてしまう。

ローグライクじゃ隠密(敵に気付かれないようにしてこっそり近付いたり逃げたりする能力)のレベルが生死を分けたけど、このゲームにも隠密はあるけど、泥棒以外には(笑)まったく使わないや。とにかくあの「階段を一歩降りた瞬間/ドアを開けた瞬間に絶望する」感覚は、このゲームでは味わえないね。

その代わりと言ってはなんだが、スケールだけはヤケクソのようにでかい。ちょっと現実ならこれほど大きい洞窟なんてないでしょってレベルに長く深い。地の底までどこまでもどこまでもどこまでも降りていって、最後いちばん底に目当ての敵(or お宝)がいるって感じ。

さらにこれはもう言うまでもなくダンジョンの雰囲気やグラフィックはすばらしい。超が付くほどすばらしい。

これらは最初の2つか3つまでは感動した。だけど、それは一本道だってことに気付くまで。ついでに美しい(or 不気味な)景色にもパターン(洞窟・廃墟・鉱山・蜘蛛の巣穴・氷の洞窟・水没した洞窟など)があり、そのパターンもそんなに多くないことに気付くとだんだん飽きてくる。
これがほどほどの長さの洞窟ならそれなりに探検の楽しみもあり、途中で戦利品や素材を探したりする気にもなるんだが、ここまでバカバカしく時間だけかかることがわかってしまうと、どこも駆け足で通り過ぎるだけになり、なんか面倒くさくなるだけで、でかくした意味なくない? なんか地上100階の高層ビルをエレベーター使わずに階段で登っているような気分。おかげで拾っておかなきゃならないものを見逃したりするし。

そのせいか、最深部には出口へのショートカットが用意されている。だけどそれを知らなかった頃は、毎回同じ道をたどって(迷いながら)戻ってたよ!
余談だが、これをやってると諸星大二郎のマンガ『階段を降りて』を思い出す。特にラスト、「あの道を戻るぐらいなら」と思いあまった主人公が唯一のショートカット(ビルの屋上から飛び降りる)を選ぶところなんか。

その4.戦闘がつまらない

というのは前から聞いていたのである程度覚悟はしていたが、思っていたのとはちょっと違った。Skyrimは私にとっては初めてのアクションRPGターン制ではないという意味では)だから、絶対戦闘で苦労すると思ってた。最悪の場合、どうしても勝てないからあきらめるしかないかもとさえ。なのに、戦闘が楽すぎるのだ。

現在は(あんまり強くない)チート装備(普通は2つまでのエンチャントが4つまで付けられる。ただしエンチャントは「超錬金」で強化したりしないデフォのまま)使ってるから大きなことは言えないが、チュートリアルでも書いたように、初めて武器を手にしたレベル1の初心者冒険者、しかもそこらで適当に拾った武器なんか装備してるやつが、クマに殴り勝つってありえない。
そりゃ、ローグライクみたいにスズメやカラスにも殺されるレベルってのはひどいけど、少なくともこのレベルならオオカミやクマは死闘を繰り広げる相手でしょうに、この手のワンダリング・モンスターはすごい弱くて、すぐに単に面倒くさいだけの相手になる。

私みたいな下手くそ(まだコントロールに苦しんでる最中)が適当に剣をブンブン振り回しているだけで当たるのも違和感。初めてこの手のゲームをやる私は、正面からただぶつかればいいだけの2Dゲームと違って、敵のふところに回り込んで急所を狙わないと攻撃が通らないとか、そういうのを想像していたから拍子抜け。ただボタン押すだけじゃん。
逆にこれじゃ隣の仲間を斬っちゃうだろう?と思っても案外当たらない。当たり判定どうなってるの? いや、あれはやっぱり当たってるのかも。特にクエスト遂行中の仲間には不死属性が付いてることが多いから、死なないだけかもね。実際、仲間をフレンドリー・ファイアで怒らせて敵対してしまうこともあるし。
それもあるので、町中で剣を抜くことは極力避けている。後述するように、NPCは殺すと生き返らないので。

それで要領(このゲームの場合は主に鍛冶)さえわかってればプレイヤーキャラはすぐに強くなるのに、敵の強化が追いついていないので、すぐにヌルゲー化してしまう
このlevelled monster(こちらのレベルに合わせて強くなる敵)ってやつ、どんなゲームでも自キャラをキチガイみたく強化している私には、いつも最大の敵なのだ。何より怖いのはこれのはずなのに、なんでかそんなに強くない。まあ、もともとあまりレベルは上がらないゲームだから当然なのかもしれないけど、スキルや装備は連動してないのか? それなら弱くて当然だけど。
それでもさすがに巨人やドラゴンは強いだろうと思ったが、確かに最初のうちこそ苦戦したものの、見た目ほどは強くない、っていうか見た目が怖すぎるだけで、十分戦って倒せる相手だと気付いたときはなんだかがっかりした。それもこれもグラフィックの迫力がすごすぎるからなんだが。

だから最初にドラゴンと戦ったときは、「こんなの剣で倒せるわけがない」と絶望したけど、火炎放射にひたすら耐えて、地上に降りてきたらチクチク刺してればいつか死ぬことがわかった。これもローグライクの常識だと、このレベルのキャラならドラゴンのブレス一発で蒸発しちゃうし、攻撃が通るとすら思わなかったので。

これを剣で殺すって無理でしょうと思うが、案外なんとかなる

攻撃もそうなら防御もかなり甘い。上のスクリーンショットみたいにとにかくしょっちゅうボーボー燃やされてるのに(笑)、わりと平気ですぐ回復しちゃう。いや、火がついた時点で全身火傷で死んでるでしょ、現実なら。
そういやSkyrimの動画で、頭に矢がグサグサ刺さったまま戦ってるのを見て笑ってたが、自分もそうなるとは。矢はたいてい見えないところから飛んでくるから、気付くといつも「矢ガモ」状態に。打たれ強いんですね(笑)。
そうすると、「軽装備のスキルが上がった!」とか出るんだけど、いや、装備以前に急所に矢が刺さったら死んでるでしょと突っ込み。

近接武器はいろいろ種類があっても、結局剣がいちばん有利で、剣一択みたいだし。そこらへんの選択肢が少ないこともロールプレイ気分を妨げる。いちおう私は魔法戦士なので、右手に剣、左手に魔法をいろいろ付け替えて戦っている。
しかしいちおうホットキーはあるものの、戦闘中にメニューを出してポチポチ押してるのってかっこ悪いしまだるっこしい。あと、右手がマウスの左ボタン、左手が右ボタンと逆なのもしょっちゅう混乱する。

弓矢はアニメーションがいちばんかっこいい。特に乗馬中に使う弓はもう惚れ惚れするほどかっこいいから使いたいんだけど、何しろ両手がふさがってしまうし、矢を補充しなきゃならないのが面倒くさすぎて使ってない。これはだいたいどのゲームをやるときでもそうで、矢の補充がいつもネックでアーチャープレイって避けている。まあ、遠距離武器はたいていどのゲームでも有利だから、それぐらいのハンデがないとかえってだめなのかも。

あとスピードね。これまた私の知ってるたいていのRPGでは、スピードがあるほうが逃げるにしても戦うにしても圧倒有利だったんだが、Skyrimにはスピードというパラメータがない
ってことは全員が同じスピード? そのスピードがものすごくのろい。おまけに近接武器以外はすべて発動まで時間がかかるし、おかげで戦闘は(何度も言うがグラフィックだけはものすごく派手なんだが)すごーくのろくさくて、だからアクション苦手な私でもできるのかも。まあ、この遅さでは敵が百匹なんて出てきたら(時間がかかりすぎて)死ぬのは当然だから、せいぜい二、三匹なのもわかるけど。

そういえば今気が付いたが、スピードばかりかストレンクスとか知力とか敏捷性とかの、RPGに付きもののいわゆる能力値が何もない。あるのはHP、MPとスタミナだけ。スキルだってみるみる上がって、これならすぐに上限に届きそうだし、ということは、分かれ目はやっぱり装備品か。ところがその装備には「超錬金」という公認(?)の裏技があり、それを使ったら終わりなのはわかってるが、使わないとまるで差別化ができないような気がする。

さらに属性という概念がない。というか、いちおう火・氷・嵐という定番の属性はあるが、たった3つだし、ローグライクみたいに属性抜けが命取りだったりはしなくてちょっと痛い程度だし、「いい鎧見つけたけど、属性の穴ができるから着たいけど着れない」みたいな「属性パズル」の楽しみがない。装備箇所も普通のRPGより少ない。前作Oblivionは私はやってないが、読むと以前は装備品が劣化したり、もっといろんな要素があったようなのに、すべてが簡略化されて、余力を全部ビジュアルに注ぎ込んだような気がしなくもない。

ただ、「Skyrimは戦闘がつまらない」と言ってる人は、要するに見た目の派手さがないと言ってるみたいだが、これで地味だって? 十分派手で仰々しいわ。どうやら人間が10メートルぐらい飛び上がって、三回転宙返りしながら切りつけるみたいなゲームに慣れてるかららしい。
その意味ではSkyrimはリアルと言っていいんだが、それよりドット差で避けるアクションゲームや、ぎりぎり敵から見えない(でもこっちの射線は通る)ところから狙い撃ちして敵を倒すローグライクの方がおもしろいわ。駆け引きやギリギリのタイミングで勝つみたいな要素がないから、ぬるいと感じるんだが、そういやハクスラ(hack & slash)ってみんなこうだったっけ?

戦闘で無双するFinn(私のキャラの名前)。見た目は本当にかっこいいんだけどな。

とりあえず、攻撃がかっこよく決まると、キル・カムと言って、いきなり固定カメラで自分がアップになって、決め技を披露するところがスローモーションで見られるんだが(『300』を見てるみたい)、ただでさえのろくさい戦闘がこれのせいでよけい間延びするし、視点がいきなり切り変わるから混乱してどっち向いてたのかわからなくなる。本当の強敵相手に死闘の末に発動したときは感動するが、雑魚相手にいちいちかっこつけてんじゃねーよ! この効果切る方法ないのかしら?

結局、戦闘はSkyrimの本筋ではない、と言ってしまえばそれまでだが、私の印象としては、ビジュアルのためにすべてを犠牲にしたゲーム、舞台装置だけは死ぬほど大がかりだけど、面倒なところはいろいろ簡略化したお子様向けという印象が否めない。家庭用ゲーム機でもできるようだしね。
ふーん? やっぱり今どきのゲーマーが戦闘に求めるものってこれなのか。なんか私が求めるものと違いすぎる。

その5.モンスターがつまらない

昔のゲームは種族・職業の多さやモンスターやアイテムの種類の多さを売りにしたものだが、「世界」が主役のSkyrimはそこを徹底的に節約してるのはわかる。それにしてもモンスター少なすぎない? いつもいつも同じ敵ばっかり出てくるので戦闘が単調になって飽きる。
今、ついいつもの癖でモンスターと書いてしまったけど、ほとんどが人間(または亜人間)なので敵と書くべきかもしれない。

やたら人間型が多いのは、要するにメッシュやアニメーションを共有することで軽くしてるんだろうなというのはわかるんだけど。それ以外はほとんどが熊とか狼とか蜘蛛とか蟹(!)とかの野生動物で、いかにもモンスターらしいモンスターはドラゴンとジャイアントしかいなくない? いつも言うように、私はモンスターが大好きで、モンスターが見たいからゲームやってるようなものなので、人間相手に戦って勝ってもちっともおもしろくない。
北国という設定からしてワニとか置くわけにはいかないのはわかるが、しかしカニってなんだ? 水辺のモンスター作るのに、なんでカニにしようという発想が生まれるんだか。日本人にとっては食材にしか見えないよ。マッドクラブってオーストラリアでよく食べたんだけど、あれが大きくなったやつかしら?

しかもただでさえ少ないモンスターに、ドワーフのオートマトン(ロボット)とか、(人間が変身したものだからモンスターとは言えないかもしれないが)吸血鬼とか狼男を混ぜてくるのは、世界観が違いすぎない?
今回は北方地方が舞台だからか、家も地名も人名も北欧のイメージで統一してるんだから、敵もそうしてほしかった。

その6.クエストが楽しくない

これこそ作業になるか、ゲームをやることが楽しくなるかの分かれ目だと思う。ただ、Skyrimの名誉のために言っておくと、これはあくまで直前に『T&T』の自分で書いたリビューを読んで思い出してしまったのがよくなかったと思う。(これについてはいずれ記事にまとめます) 『T&T』のシナリオは本当に天才的におもしろかった。(だから、期待して買った『M&M』がつまらなかったんでがっかりした) それでもローグライクや、ほとんどお笑いのElonaのクエストのほうが、これよりずっとおもしろいとは思うけど。

いちおうメインクエスト(つまりメインストーリーでもある)を中心に進めてるが、主人公が特殊能力を持った選ばれし人間、というのがまず、中二病っていうのか、あまりにもありきたりで子供だましすぎる。まあ、それだけよくあるってことは楽しいからだろうが、大人にはちょっとね。
そしてメインクエストもサブクエストも、もっともらしいバックグラウンド・ストーリーは付いてるが、煎じ詰めればどれもだいたい、どこかへ行って誰かに会えとか、何かを取ってこいとか、誰かを殺してこいとかいう要するにお使いゲーム、その対象や場所が毎回変わるだけ、という印象。っていうか「せっかくこんなに素晴らしい世界を作ったんだから、お使いに出して強制的に観光させるゲーム」のような気がしてくる。

ところが、誰かがブログで書いてるのを見たんだが、これでも和製RPGのクエストよりずっとおもしろいらしい。そうか、私はやったことがないから知らないが、日本のゲームってマジでつまらなそうだ。
お使いゲームじゃないRPGなんてあるの?」という発言も目にした。私はこの年になってElonaをやるまでRPGでお使いなんてしたことなかったんですが! そのElonaもお使いゲームだと言われてローグライクとしては仲間はずれにされていたし。

そういえば、この徒労感は私がプレイした初めてのオープンワールド・ゲーム(と呼んでいいのかどうか知らないが、少なくともその元祖)である『ウルティマ』に通じる。あれも広いワールドマップを何度も何度も行ったり来たりさせられて腐ったんだよな。ファストトラベルというチート(としか思えない)があるし、『ウルティマ』ほど反復性がないぶん、まだこっちのほうがましか。

クエストって思えばそういうものだったんだよね。『T&T』みたいなのはクエストじゃなくイベントと言うべきなのかもしれない。とにかく『T&T』をやってたときみたいな、いったい何が起こるのか? どうすればこの危機から脱出できるのか? というワクワクドキドキ感や恐怖感はどこにもないね。ほとんどのクエストが、煎じ詰めれば「○○行って○○してきて。報酬はこれね」というだけなので、始める前から何が起きるか予想がついちゃって。

そういうんじゃない、凝ったクエストも不満。たとえば、「氷の上の血」というクエストでは、主人公が探偵役で、若い女性ばかりを狙った連続殺人事件の犯人捜しを依頼される。これは他のと明らかに違うし、すごくおもしそうだと思って、バグに悩まされながらもがんばってクリアしたの。
しかしこういう設定なら推理ゲームみたいに、証拠集めと聞き込み→犯人はお前だ!ってなるものと思うじゃない。ところが実際は推理なんてさせてくれないの。ストーリーラインに沿って進行させると、主人公は勝手に特定のNPCを犯人認定し、それが間違ってることがわかると今度は真犯人をつかまえる。それ以外のルートはなし!

こういう結果が見えてるというか、主人公に選択の余地がない一本道ゲームはつまらない。結局クエストは成功か失敗しかないんだよね。あるいは、多少選択の余地のあるクエストでも甲に付くか、乙に付くかっていう二択。それでストーリーは決まってるから、どっちにしろ大した違いはない
大がかりなクエストは長くて面倒くさいから一見荘厳な物語のように見えるけど、実際は紙芝居のように、めくるとあらかじめ決まった話が進行していくだけだ。

自由度が売りって、単に「クエストをやらない自由」、「どのクエストからやってもいい自由」のことだったのか。まあそれもあり、っていうか、和製RPGはクエストをやらないと次のマップにも行けないのが大多数だから。

たびたび引き合いに出す『T&T』を例に挙げると、あれは何をするにも選択を迫られるけど、もちろん依頼は断ってもいい、なんなら依頼者を殺しちゃってもいい、ただしその選択によって、後のイベントがすべて変化してくる。私はやり込みの鬼だからすべてのルートを見たいと思って何度もリロードしたが、ひとつのクエストが与える影響がひとつだけじゃなく何十にも分岐していくから絶対に不可能ということに気が付いた。
だから同じイベントでも、プレイヤーとゲームの進行状況によって、スカッとする楽しいイベントになったり、後味の悪い薄気味悪いイベントになったりする。でもどれを選んでも絶対そこで行き止まりってことはなくて、新しい展開が開ける。(余談だが、こういうゲームは攻略を書くのは無理だね。実際、『T&T』の攻略本は著者も知らない、または理解してないイベントがたくさんあった)

でもスカイリムだと、断ればその後のイベントが見られなかったり、アイテムが手に入らなかったりするだけ。それじゃつまらないから、結局いやでも使い走りに精を出すことになるわけ。
とにかく、そういう昔のゲームやローグライクの自由さになれた私には、こういうのはなんだか他人の敷いた道を歩いてるだけという気がして気分が悪い。

そしてこのクエストが数ばかりやたらと多い。『T&T』も多かったけど、クエストがおもしろすぎて、ひとつクリアするたびに「ああ、また減っちゃった! どうかこのまま終わらないで!」と思ったけど、こういう苦行というかお使いゲームだと、ただひたすら黙々とこなしていくだけという感じになり、たくさんあってもちっともうれしくない。

その7.世界観がつまらない

クエストがつまらないのは、要するに言っちゃ悪いが根底の世界観がつまらないんだな。この世界の歴史(なにしろこれが五作目のゲームだから、ここまでの歴史もしっかりできているのだ)についてはWikiも読んだし、ゲーム内でもいろいろ聞かされたが、「ふーん」と思うだけで、何も感じない。

最初は律儀にメインクエストや大きなクエストからやっていたが、今は小さいクエストのほうがおもしろくてそっちをやってる。だって、メインの次に大きなギルド関係のクエストなんて、ひたすら長いばかりで、「組織のトップが死んで、最後は主人公が後を継ぐ」というまるで同じパターンばかりなんだもん。

要するにありがちなストーリーから外れられなくて、センス・オブ・ワンダーがないっていうか、せっかくファンタジーにした意味がないんだよね。大昔から腐るほどある「剣と魔法」ものに、ちょっと政治とか宗教とか入れてみただけ。
ズバリ言うと、私が映画・小説も含めたアメリカ産ファンタジー全般に感じる底の浅さみたいなものがここにも感じられる。

残念ながら(金がもの言う時代になって)ゲームの世界でも今では英国はアメリカにすっかり後れを取ってしまったが、昔は『ウルティマ』のロード・ブリティッシュとか、ブルフロッグのピーター・モリニューとか、個性豊かなゲームクリエイターがいたし、今でも英国製(と言わずにヨーロッパと言い換えよう)のゲームって、こないだ取り上げた『Rusty Lake』みたいな無料ゲームでも世界観がすごくて個性的で、いやおうなしに引き込まれるタイプのゲームが多くて、要するにアメリカ人なんてバカでダサくてというのはいつもの話だからやめて、つまりかんじんの話がおもしろくないのだ。

実は、Skyrimとどっちにしようか最後まで迷ってたのがWitcherというRPGで、オープンワールドの中世風ってところはいっしょでも、Skyrimほど自由度がないというので切ったんだけど、Witcherはポーランドのゲームだから雰囲気はあっちのほうがよかったかも。自由度がないかわり物語の作り込みもすごいみたいだし、今度やろう。

とにかく上で述べたように、メインストーリーが「世界でたったひとりの特殊能力を持った選ばれし主人公」というのがダサいし(それもなんでなのか説明は何もない。主人公の生い立ちとかはまったくわからないし)、今作の売りである、言葉が魔法みたいなすごい力を持つっていうのは、デイヴ・ダンカンのファンタジー『力の言葉』シリーズそのまんまだし。でもここでは力の言葉があまりにも簡単に習得できて、あまりにも簡単に使えるのが、小説とくらべると著しく見劣る。
さらに、単なる伝説だと思われていたドラゴンが復活するドラゴンを操れるのは特殊な血筋を持った世界中でたったひとりの人間、というのは、まんま『氷と炎の歌』だし、もちろんあれとは比ぶべくもないし。バックグラウンド・ストーリーになっている帝国軍とレジスタンスとの戦いなんてもう耳にたこができそうなありがちのパターンだし、本当にどうでもいい。私がクエストやってるのは早くドラゴンに乗りたいからというただそれだけだ。
当然、登場人物にもまったく感情移入ができないから、いろいろ聞かされてもまったくの他人事。これじゃゲームに熱中できるわけがない。

ちなみに私が『氷と炎の歌』にいちばん驚いたのは、「アメリカ人にこの世界が作れたのか!」ってことだった。テレビ版の『ゲーム・オブ・スローンズ』も素晴らしいが、あれはほとんどイギリスで作ってるようなもんだしね。それぐらいアメリカ人とファンタジーとは相容れないものだったんだから、ゲームが例外のはずもないのだ。
と、星の数ほどあるアメリカ製ファンタジーを一刀のもとに切って捨てる(笑)。まあ、嘘だと思うなら(『ハリー・ポッター』じゃない)本格英国ファンタジーを読んでみてください。アメリカ製ファンタジーが子供だましの薄っぺらで毒々しい色のプラスチックのおもちゃに見えてくるから。
まあ、『氷と炎の歌』がすばらしいのはそれ以前に物語としておもしろいからですけどね。はっきり言ってゲームに物語なんて求めていない。単に世界さえ提供してくれれば、物語を作るのはプレイヤーだから。だからこそロールプレイング・ゲームって言うんでしょ? だから人から与えられたロールなんていらない、と思ってしまうわけ。
話がどんどんそれているが、つまりSkyrimは物語の背景としての、あの自然や町さえ提供してくれればいいと思うわけ。ならば、それは完璧だから、完璧なゲームと言えなくもないか。

もちろんSkyrimにはいいところもたくさんあるよ。ただ、これをして「世界最高峰のRPG」とか言われると、ちょっと待って!と言いたくなるのだ。アイディアもコンセプトも全部どこかで聞いたことのあるネタ満載だから。

不満はまだまだ続く
(もちろんそのあとで絶賛記事もあるよ。気に入らなかったらこんなに長々書いてないし)

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