【ゲーム評】Skyrim事始め その10.ここがすごいよ、Skyrim!(3) ドラゴン・ライダーの夢

スカイリム晴れの空を行くドラゴン

これまでも映画のドラゴンについてはさんざん文句を言ってきた。

私が見たいのはあくまで普通のかっこいいドラゴンなのに、どうして映像化されるのはヘンテコ・ドラゴンばっかりなんだろう? とにかく、『ネバー・エンディング・ストーリー』から『エラゴン』、『ヒックとドラゴン』まで続く、マヌケな哺乳類顔のドラゴンにはうんざり。ちなみにこの系譜の最新版はこれね。

『ピートと秘密の友達』の「ドラゴン」

おえええー!!!! なんだ、この間違ってペンキ缶に落っこちた犬みたいなブタゴリラは?!

とにかく私は爬虫類が好きだからドラゴンが好きなようなものなんで、哺乳類顔のドラゴンは絶対に許せない。さらになんで爬虫類が好きかというと、あのツルツルピカピカ、もしくはトゲトゲゴツゴツでカラフルなウロコが好きだから。だから羽毛恐竜ですら許せないぐらいなのに、モサモサした毛が生えたドラゴンなんていやー!
要するに私が求めるのは昔ながらの古典的なドラゴンというだけ。あくまで爬虫類っぽく、だけど怪獣でも恐竜でもない、モンスターらしさのあるドラゴンが理想。東洋の竜はそれなりにかっこいいけど、あれは別物。私が求めるのはあくまで神話のドラゴンね。

だけど、どういうわけかみんなこの手の猿=犬顔ドラゴンが好きなので、そういうドラゴンをスクリーンで見られるチャンスは本当に少ない。これこそ古典中の古典だし最大の希望であった、『ホビット』のスマウグですらああだったし。
その中では『ゲーム・オブ・スローンズ』のドラゴンがいちばん出来がいいと思っていたが、本作のドラゴンもそれに匹敵する出来。『ホビット』のスマウグに似ているが、あれよりぜんぜんいい。ちなみに、GOTのドラゴンはこれ。

生物学的にも違和感が少ない、実在する生きものらしさという点ではやっぱりこれが最高だろう。ついでに飛翔能力についてもGOTのドラゴンはピカイチ。ただ、そのせいか、飛んでるところを見るとどうしても鳥に見えてしまうのが難点と言えば難点かな。動きが猛禽類そのものなのでね。いくら鳥は恐竜の子孫とはいえ、ドラゴンは恐竜じゃないし、少しは違いがあるべき。
そう思うと、皮の張ったしなやかな翼は鳥というよりコウモリに似すぎてる気がしてくるし、翼の付き方も肩のあたりがいかにも哺乳類(コウモリ)的に思える。また実際、最低でもこれぐらい翼が大きくないと物理的に飛べないのはわかってるが、スマウグほどじゃないがやっぱり翼が大きすぎるように見えてしまう。(実はこれでもまだ子供。まだまだ大きくなる予定)

Skyrimのドラゴンは、しなやかすぎるGOTのドラゴンにくらべ、見るからにゴツゴツトゲトゲしていてトカゲっぽいし、モンスターらしい。翼もGOTほど大きくなく、固くてゴワゴワしている。だから飛ぶときもバサッ、バサッと不器用な飛び方なんだが、かえってその方がドラゴンらしい気がする。まあこれは単にうちのPCとGOTでCG制作に使ってるマシンの性能の差かもしれないが。でも確か『ホビット』だったと思うけど、CGのメイキングを見ていたら、マシン自体はうちのと同じ型(HPのサーバ)だったんだよなあ。なんでここまで違うの?
もちろん、航空力学的にはこの巨体にこの小さなモロい翼(ところどころ破けて穴があいてる)じゃ絶対飛べないのはわかっているが、「ドラゴンは魔法で飛んでいる」という説に与しておく。この世界ではドラゴンの話し声が人間には破壊魔法になっちゃうぐらいなんだから、それぐらい余裕っしょ。

ところでホビットもGOTもSkyrimも、ドラゴンは二足なんだよね。
と言うと、「ドラゴンは四足、二足はワイバーン」とかしたり顔で言う奴が必ずいるが、そんな「ファンタジー辞典」で読んだようなネタはどうでもいい。聖ジョージ(イングランドの守護聖人。ドラゴン退治で有名)の時代から英国ドラゴンは二足で描かれてるし。ていうか、たぶん足の数なんて誰も気にしてない
しかし参考までに聖ジョージとドラゴンで画像検索してみたら、ほんとにいろんなドラゴンがいるなあ。どう見てもコモドオオトカゲというのもいれば、アパトサウルスみたなのもいれば、ヘビやワニみたいなのもいるという感じで。
ただ、おもしろいのは昔のドラゴンはだいたい馬ぐらいのサイズだったんだよね。(馬より小さいミニドラゴンもいる) いつからドラゴンは大きいってことになったんだろう? まあ中世の人は遠近法も知らないし、見かけのサイズがそのままのサイズだという保証もないんだが。でも馬より大きいものは見たことがないから描けないってところかもしれない。

これこれ、このサイズ感! これぐらいのサイズがいちばんリアリティがあって、なおかつ絶望的に恐ろしいんだよね。これって(15メートルぐらい?)大型恐竜の平均的サイズでもあるし、私はこれぐらいのドラゴンがいちばん好き。
これ以上大きいとリアルに見えないし、かえって怖い感じもしない。ジャンボジェット機2機ぶん(映画版『ホビット』のスマウグ)なんてありえん! GOTのドラゴンはかっこいいんだけど、あれもおそらく完全に成長しきると、スマウグサイズになると思う。イメージイラストを見たら、乗ってる人間はノミみたいにしか見えず、やっぱりなんかいやだ。

しかし前述のように、ホビットもGOTもSkyrimも現在の代表的ドラゴンは二足で落ち着いたのはおもしろい。やっぱりいろいろ動かしてリアリティを追求すると、腕が翼になってるのがいちばんリアルに見えるからだろうな。そのわりにペガサスで二足っていないんだけどね(笑)。いたら怖い。

Dragonで検索すると最初に出てくるのがこのイラストだから、有名な絵なんだろうけど、やっぱり四本足だと動きやポーズが獣っぽくなって、哺乳類的すぎる、っていうか、キメラとかグリフォンに見える。あと、この翼の付き方はねーよ! これだけ見ても動物を知らない人が描いたと一目でわかる。これどうやって動かすんだよ。
あと、これは余計なことだが、Skyrimをやり過ぎてると、つい「近景も遠景も解像度低すぎ」と思ってしまう。イラストよりゲーム画面のほうが鮮明だなんて、昔の常識からするとありえない!

あと、四足だと飛んでるときの足がダラーンとなって邪魔すぎてかっこわるすぎる。これも私はいつもペガサスを見て感じるんだけど。あと、この絵も前足と翼の付き方が変だが、やはりあり得ないものを絵に描くと一発で矛盾が見えてしまうという罠。
そしてこちら↓がスカイリムのドラゴン。ヘボいパソコンで3Dでグリグリ動かしてなおこの美しさ。

もちろんスカイリムのドラゴンにも難点はあって、最大のアラは今も言ったこの翼じゃ飛べるはずがないってことだけど、それは魔法という言い訳でいいことにする。鳥やコウモリとは明らかに違うところがいいし、ゴムみたいな膜の張ったGOTのドラゴンよりこっちのほうが好き。透けて見えたり穴があいてるところも好きだし。
あと、飛んでるときは後足がダラーンとなるのは、やっぱり鳥みたいに足を「格納」できないのでしょうがない。スカイリムのドラゴンは後肢が太く長くてたくましいのでよけい邪魔そうに見えるが、この後肢が肉食恐竜そのもので個人的には好感ポイント。だいたい、この巨体が飛び立つには、これぐらいの足で勢いよく踏みきらないと無理だろうと思うし。上のイラストのような短足ドラゴンは飛び立つのに苦労しそうだ。
さらに、二足ドラゴンの宿命として、地上を歩くときはヨチヨチした「翼竜歩き」(翼を杖のように使って、お爺さんのように歩く)しかできないが、それはそれでやっぱり翼竜っぽいので好きだし、せめて地上ではそれぐらい不器用でないとこっちが死ぬ

というわけで、こうやって見ているぶんにはかっこいい!と思うが、実際にドラゴンと戦ってるときはそれどころじゃないです。
これも3Dゲームが初めてだから初めての体験だが、目の前に現れる敵はまったく怖くないが、上から襲われるってのはすごーく怖い。なんか我々のご先祖様がネズミぐらいの大きさで、恐竜から逃げ回っていたときの種族的記憶じゃないかと思うぐらい、怖いしドキドキする。
だいたい相手の姿もよく見えない。ドラゴンの声が聞こえて、「どこだどこだ?」と空を見回しているあいだに、いきなり目の前が巨大な影で真っ暗になって、それでもどこにいるのかなかなかわからない。なにしろドラゴンが吐く炎と煙と土埃で前も見えないような状況なんで。最初はその状態で、わけもわからないまま殺された。
今でもなんか夢中で魔法を乱射したり剣を振り回しているうちに死んでるって感じで、ほんとにこんなんで倒せるのかって感じ。

しかし本作のドラゴンの良さはなんと言っても乗って飛べるってこと! RPGではいつもドラゴンに乗ってるけど、本物(とすでに思えてきている)のドラゴンに乗るのは初めて! ドキドキ‥‥。以下ネタバレになるが、メインクエストで味方のドラゴン、オダーヴィングに乗るシーンを連続写真でどうぞ。まだMODも何も入れてない状態だったので画質は最低レベルだけど、それでもこのかっこよさだからね。

「よっこらしょっと」 なるほど角をつかんでまたがるんですね。これは乗りやすくていいけど、トゲトゲだらけでちょっと乗り心地は悪そうですね。

「うひゃー! 飛んだよ!」

「ひやっほー! 行くぞー!」

しかしこの造形のすばらしさ! ただの絵じゃないからね。これがなめらかに動くんだからね。いや、CGだからやっぱりただの絵なんだけど、マジで乗ってる感じがする。馬と違って実際に乗ったことはないけど、もしドラゴンに乗れたらきっとこうだろうと思うほどリアル!
この最後の2枚の写真なんて見てるだけで胸が痛くなる。あの爽快さが思い出されて。実際は、Skyrimのゲーム本体で体験できるのはここまでで、飛び立つとすぐに暗転して目的地に着いちゃうんだけど。それが不満すぎて結局MODを導入した。

ここで次に紹介するFully Flying Dragonsの動画を入れるつもりだったんだけど、なんかネタ要素の紹介ばかりで適当なのがなかった。ならばバニラのドラゴンに乗ってる高画質動画をと思ったんだが、こちらも画質が悪かったり、気色悪い「ユーチューバー」の顔や声が入ってたりで、プレイステーション版しかなかったが勘弁。

Fully Flying Dragons SE

というわけで、ドラゴンに乗って空を自由に飛べるようになるMODなんだが、これはどうしてもほしかったので見つけたときは感激した。SkyrimはDLCのDragonbornを追加すればドラゴンに乗れるようになるのだが、操縦はできないらしい(まだそこまで進めてない)。上の動画のように、あくまでその周囲を飛び回って敵がいたら攻撃するだけ。
それに対して、このドラゴンは馬のように制御できて好きなところへ飛んで行けるのが売り。ただ、このドラゴンは戦ってはくれない。あくまで乗り物。

召喚できるドラゴンはなんと58種類。これはさすがにそこまでたくさんいらない。数が多すぎて、でぶドラゴンとかサメドラゴンとかおかまドラゴンとか、なんかネタとしか思えないものも混じってるし。
でも最初に乗せてくれたので好きになってしまったオダーヴィング(上の連続写真)を初め、パーサナックス(人間の味方のすごくえらいドラゴン)やオルデュイン(諸悪の根源)のような名のあるドラゴンにも乗れる。でも最近の私のお気に入りはトップ写真の真っ白なアイス・ドラゴン。

乗ってるところはこんな感じ。確かに気持ちよさそうだけどよく落ちないな。

もちろん攻撃力も貴重だけど、それより私は地図でしか見たことのないSkyrimの大地を上から眺めながら旅したかったので、馬の上位互換として導入した。周囲も鳥瞰できるなら迷うことも少ないだろうと思って。

それでも本当にドラゴンに乗れるなんて信じられなかった。実は「ドラゴンに乗る」のは私がこのゲームを買った目的のひとつなんで、まだゲーム本編をそこまで進めてない状態で、いきなりこれ入れちゃうのはどうかなあとは思ったのだが、誘惑に負けた。
だからこのゲームで空を飛ぶって感覚がぜんぜん想像できなかった。それで初めてドラゴンを呼んで、それが空から舞い降りてきたのを見たときは死ぬほど感動した。普通ならあんなに恐ろしいドラゴンなのに。

それでまたがったはいいけれど、どうやって飛べばいいのか一瞬迷った。馬は(平面しか走れないので)2Dだからいいけど、空は3Dなので。でも要領はすぐにつかめた。水中を泳ぐ時みたいに、頭を上に向ければ上昇、下を向ければ下降するのね。他のドラゴンMODにはキー操作のやつもあるようだけど、普段通りにマウスでナビゲートできるほうがやりやすい。
ただ、操作は馬よりむずかしい。ちゃんと思った方向に進ませるのがかなり大変で、ちょうど水中で水の抵抗を受けているように、空気抵抗を受けてる感じがリアル
もしかして本当に水泳のアルゴリズムを応用しているのかもしれないけど、ある意味、かえってそれがリアルな飛行感覚につながってるかも。これが鳥なら自由自在にスイスイ飛べるけど、あの巨体に小さな翼のドラゴンが本当に飛んだら、やっぱりこれぐらいヨタヨタした動きになるに違いないし。
飛んでるわりにはスピードが遅いように感じるのも、飛んでる飛行機を地上から見上げて遅く感じるのと同じ原理ですごくリアルだ。だからまだまだ先に見えても、あっという間に目的地を飛びすぎてしまうので困る。そんなこんなでタクシー代わりに使うにはあまり向いてないかも。

しかし空から眺める景色は息を呑むほどすばらしい。Skyrimの風景がきれいなのはもうわかりきっていたが、そういや上から見たことってないんだよね。おまけに方向音痴の私は何がどこにあるっていう位置感覚がまるでなかったが、上から見ると一目でわかってうれしい。
ただ問題は、景色を見るためには機首(じゃなかった、ドラゴン首)を下げなきゃならないが、それをすると下降してしまうので、あまり下ばかり見ていられないことと、翼が邪魔で下が見にくいことぐらいか。ドラゴンの種類の中に「翼なしドラゴン」という変なのもいて、かっこわるいし何の意味があるんだ?と思っていたが、このせいか!

純粋に飛行感覚を味わうのも楽しいし、景色を眺めるのも楽しいが、このドラゴンには実利もある。目的地が目の前にあるのに、山が邪魔で登れないし道が見つからなくて行き着けない、というのはゲームをやっててよくあることだが、そういうときはドラゴンを呼んで、山なんか一飛びで飛び越えてしまえばいいのだ! 山がちなSkyrimで、このありがたさは筆舌に付くしがたい。
問題は意外と遅いのと、狙ったところに降ろすのがけっこう大変なのと、狭いところだとドラゴンが引っかかってしまって降りるに降りられなくなることぐらいか。あと、町に降ろすのも(大丈夫なはずだが)なんか気が引ける。

ただ、広大な大地の上を高速で飛ぶわけだから、めちゃくちゃマシンパワーが必要になる。実際、うちでも長時間飛んでいたら強制終了してしまった。
空から見た地上はかなりもやがかかってて、これがくっきり見えたらきれいだろうと思う。実は遠景まで鮮明に見えるMODもあるのだが、これ以上画面が鮮明になったら確実に落ちる。解像度Lowだからかろうじてプレイできてるが、これをHighにすると歩くのもガクガクするようになるから。

惜しいなあ。これであと空から空爆ができたら最高なのに! と思ったら、ドラゴンじゃないが、スターウォーズに出てくるXウィングに乗れるMODもあった。もちろん乗ったまま攻撃もできる。いや、すごいけどそんなんじゃなくて、ドラゴンで作ってくださいよ。
あまりに良かったので、他にも空飛ぶMODがないかと(ペガサスとか)探したら、プレイヤーがそのまま空を飛べるMODもあるのね。これこそスーパーマン、じゃなくて、夢での飛行そのものじゃん! 欲しい!が、残念ながらSEでは使えないのだ。このままMODが更新されないなら、旧バージョンも買っちゃうかも!

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