★【映画評】ロドリゲス&タランティーノ特集その3 クエンティン・タランティーノ 『デス・プルーフ in グラインドハウス』(2007) Death Proof

♥ というわけで、いよいよ真打ちの登場。元はといえばこれが書きたくてロドリゲスは刺身のつま!
♦ なに興奮してんだか知らないけどクズ映画に変わりはないでしょう?
♣ これは意図的にクズ映画を作ろうという試みなんで、それは褒め言葉にしかならないよ。
♠ その意味、ロドリゲスはやっぱりあまりわかってなかったな。『プラネット・テラー』は下品ではあるけれど、ここまで最低じゃないし、だいたいお金もかかってたしおもしろすぎた。グラインドハウスをうたうなら、死ぬほど退屈で、安っぽくて、クソつまんなくなくちゃ。

ロドリゲス&タランティーノ特集もくじ

その1 ロバート・ロドリゲス/フランク・ミラー 『シン・シティ 復讐の女神』(2014)
その2 ロバート・ロドリゲス 『プラネット・テラー in グラインドハウス』 (2007)
その3 クエンティン・タランティーノ 『デス・プルーフ in グラインドハウス』(2007)

Directed by Quentin Tarantino
Produced by
Written by Quentin Tarantino
Starring

♥ その点、私は完全に読んでましたからね。この映画113分あるんだけど、私は20分ぐらいしか見てない。それですごいおもしろかった! これって勝ち組じゃない?(笑)
♣ なんでかと言いますと、この映画の構成は、どうでもいいおしゃべりが50分続いたあと、アクションが3分、またおしゃべりが45分、アクションが15分でThe End、という映画だから。
♥ とにかく冒頭、女の子たちがしゃべり始めた時点で早送りボタンを押しましたからね。その後もリモコンから手を放さず、画面見ながら、おしゃべり始めたら即早送り。
♠ タランティーノの映画は登場人物が座ってしゃべり始めたら早送りが原則だからね。処女作『レザボア・ドッグス』はそれを知らないで見てたから、ひどい目に遭った。
♦ でも『レザボア・ドッグス』だってここまでムダ場面だけじゃなかったよ! どんな映画だってムダなセリフというのはそうはないんで、さりげない会話が人物紹介になってたり、実は伏線が張られていたりするものなのに‥‥
♥ タラちゃんに限ってはそういうことは絶対にないから安心して早送りできるのよ。
♣ スティーヴン・キングの小説と同じだね。あれも3分の1ぐらいは飛ばさないと読めないし、飛ばしても何の問題も起きない。
♦ 下品さとクズさも似てるわよ。まあ、どっちもそれが売りだからしょうがないけど。
♥ たとえ伏線があったとしても、だいたいこの人たち(前半の主人公たち)、伏線回収する間もなく全員死んじゃうし。

おしゃべりに興じるジャングル・ジュリア(左端)とその取り巻き。こういうシーンが50分続きます。

♣ 前半の主人公というのは、ラジオDJのジャングル・ジュリア(Sydney Poitier)とその友達、シャナ(Jordan Ladd)とアーリーン(Vanessa Ferlito)の三人なんだけど、映画の前半はこの三人たちがテキサスのバーで、他の友達やたまたまいっしょになった連中といっしょに酒やドラッグをやりながら、えんえんガールズトークを繰り広げているだけなのね。
♦ しかも場所を変えてはしごしてまでそれを続けるという。
♥ その話の中には、いかにも後の話の伏線っぽいのも出てくるんだけど、直後に全員まとめて死んじゃうからすべてパー

♠ 彼女らを殺したのはスタントマン・マイク(Kurt Russell)と名乗る男。彼はいかにも無害そうに振る舞っているが、どうやら三人をずっとストーカーしていたらしい。途中でまた「リールが紛失して」るし、飛ばしながら見てたからよくわからないが、とにかく三人はラナという女の子の車に同乗して家に帰り、マイクはジュリアの友達のパム(Rose McGowan)を車で送ってやることになる。
♦ スタントマンを名乗るだけあって自慢は車なんだよね。マイクがパムに説明したところによると、これはデス・プルーフ(事故ってもドライバーは絶対死なない)スタント仕様の車で、そのためパムは助手席には乗れず、アクリル板で隔離された後部座席に乗せられる。
♣ でもってマイクが荒っぽい運転すると、パムは後ろであっちこっちに頭ぶつけて死んじゃうの。
♥ やっぱりこいつらも豆腐でできてる?
♣ B級ホラーの登場人物が豆腐でできてるのは常識ですよ。
♦ 首の据わってない赤ん坊ならまだしも、五体満足な若い女性が乱暴運転で振り回されたぐらいで死ぬとは考えにくい。
♠ だから突っ込んだら負けなんだってば。

♠ それからマイクは先回りしてライトを消してジュリアたちの車を待ち伏せ、車を何度も正面衝突させて乗員が全員死ぬまでベコベコにしてしまう。自分も大怪我して入院するけど。
♥ ここが実にカタルシスで気持ちいいんだ。
♣ というのも、観客はここまで拷問のようなくだらない会話にえんえん付き合わされて、「こいつら全員とっととくたばっちまえ!」としか思えなくなっているので、本当に腹の底からスカッとするんだよね。
♠ 殺し方も容赦ないしね。足がもげたり、ルーフで顔を削がれたり。
♦ でもそういうの現実の交通事故でもよくある場面だから、『プラネット・テラー』みたいなバカバカしい感じはしない。むしろ実感があってこわい。
♠ と同時に「今までのあれはなんだったんだ?」とも思うがね。最初に出てきてサイコキラーの犠牲となるアホガキ・グループはホラー映画の定石だけど、そいつらにこんなに時間かけねーよ!
♣ そこがすごい、と言えばすごいかも。ここまで時間かけて引っ張ったからには殺さないだろうと思ってると、唐突に皆殺しだから。
♥ で、登場人物全員殺しちゃって、このあとどうするんだろう?と思った。てっきりマイクも死んだと思ったので。

確かにすごい迫力のカークラッシュ

♣ 役者についても少しは言ってあげたら?
♥ だってほんとに3分しか見てないから、死に方以外は何も印象に残ってない。
♦ シドニー・タミア・ポワチエは名前でわかるように、往年の名黒人俳優シドニー・ポワチエのお嬢さん。お母さんは『冒険者たち』のジョアンナ・シムカス。お父さんもすごく整った顔立ちの黒人だったし、お母さんは絶世の美女だったから、娘もさぞかし‥‥と思ったけど、まあ美人だけど普通かな。
♥ 一方のジョーダン・ラッドも、お母さんは『チャーリーズ・エンジェル』のシェリル・ラッド、おじいさんは『シェーン』のアラン・ラッドというサラブレッド・ファミリーの出。ただ、この子も見た目はやっぱり普通だな。
♣ ヴァネッサ・フェルリトだけ一般庶民。
♠ なんで二世(三世)女優ばっかりなんだよ!
♦ これもいかにもB級っぽいところじゃない? 本人はパッとしない(からギャラも安い)けど、親の七光りで客を呼ぼうというセコい魂胆が(笑)。

♦ で、話はいきなり14か月後、レバノン(と言っても中東じゃなくテネシー州の)に飛ぶ。
♣ でも出てきたのはまた同じようなガールグループ。今回は映画関係者だけど。女優のリー(Mary Elizabeth Winstead)、メイクアップアーティストのアバーナシー(Rosario Dawson)、それにスタントウーマンのキム(Tracie Thoms)とゾーイ(Zoe Bell)の4人組。
♥ で、こいつらがまたおしゃべりをえんえんと‥‥。
♣ 当然早送りだけど、わかってきたのはゾーイが広告で1970年型ダッジ・チャレンジャーが売りに出ているのを見て、ぜひ一度運転してみたいと言い出して試乗に行くという流れ。
♦ ちなみにこの車は映画『バニシング・ポイント』で使われていた車だそうです。
♠ 車に興味ない私はもちろん『バニシング・ポイント』も見ているけど、あんな箱みたいな車のどこがいいのかさっぱり。

後半のヒロインたち。左から、リー、アバーナシー、ゾーイ、キム。

♥ それより私はゾーイに目が釘付けよ。
♦ はあ~、やっぱり。
♥ この三本の映画見ててものすごく気に入らなかったんだけど、何がこんなに気に入らないんだろうと考えて、ハッと気付いたのは女の子がどれもこれも魅力がないんだってこと。
♠ これだけ堂々たるセクスプロイテーション映画(女の子のセックスアピールを売り物にした映画)なのにね。
♣ 確かにどの映画も肌もあらわな女はゾロゾロ出てくるけど、砂漠みたいに乾ききってるよね。
♥ 中でも私好みの女が皆無なのよ! 確かにルックスはそれなりだしスタイルもそれなりの子ばっかりなんだけど、まるでそそらない。
♠ 男の考える「いい女」ってのは女受けしないのか。男がBLを気持ち悪いと言うようなもの?
♣ そういや、ゲイに多い老け専とかデブ専って女には理解できないけど、そういう感じ?
♦ 小さい細い女の子ばっかりだからでしょ。
♣ だから、大女が好きとか、強い女が好きっていうのが、男には理解できない趣味だってこと。
♦ でもあんたの好きなでかくて強いおばさんなんて、この手の映画に出てくるわけがないじゃん。
♥ と思うじゃない。だから私もあきらめてたんだけど、そんなわけでゾーイを見た瞬間「やたっ!」と‥‥

♠ やっぱりデカ女マニアはいるんだな。
♥ ただの大女じゃないわよ。だいたい背はそんなに高くないし(173cm)。でも彼女は芝居じゃなくて本物のスタントウーマンで実名で出てる。『キル・ビル』でユマ・サーマンのスタントをやった人なんだって!
♦ あいにくあんまり美人じゃないんだけど。
♠ 鼻が変なのはやっぱりつぶしてるからか?
♥ でもブスでも感じのいいブスっているじゃない。この人はちゃんと化粧すればけっこう美人だし、なんか顔見ただけで「好きっ!」って思えるタイプの女性なのよ。
♣ そういや、今見てた『エクソシスト』(テレビドラマ)に出てるジーナ・デイヴィスなんて、でかいしおばさんなのに昔から嫌いだよね。
♥ 若い頃から嫌いだったけど、年取ったらほんと汚くなったし、性格の悪さがにじみ出てる感じ。その点ゾーイちゃんはいいわあ。足腰や腕肩のたくましさに惚れた。そのくせウエストなんてこーんなに細いし。太ってるんじゃなくて全部筋肉ってのがよくわかる。ニュージーランド人だし。まだ20代だけどおばさん顔だし。
♠ そこもポイントなのかよ!
♥ でも悲しいかな。世の男どもにはこの魅力はわかんないだろうから、どうせ彼女もあっさり殺されちゃうんだろうなと思って見ていたら‥‥

♣ リー役のメアリ・エリザベス・ウィンステッドも好きな女優でしょ。
♠ 『ファイナル・デッドコースター』『遊星からの物体X ファーストコンタクト』の主演女優だよね。
♥ なぜかB級映画の常連だけど(笑)、この子は純粋にかわいいから好き。
♦ ここでもかわいいんだけど、思い切りアホの子役で(笑)。
♥ そこがまたかわいいじゃない。
♠ 『物体X』ではあんなに知的な役柄だったのに。
♣ いちおう撮影用の衣装という言い訳は付いてるけど、チアガールのコスチュームがまずアホだし。
♠ これは『Satan’s Cheerleaders』というグラインドハウス映画へのオマージュだと映画秘宝に書いてあったけど、ストーリー読んでもスチル見ても関係ないような気がするんだが。
♦ 『キル・ビル』に対する言及らしいという話もあるよ。
♥ どうでもいいよ。ただかわいい子にエロい格好させたかっただけ。
♣ 確かに(笑)。
♠ それでもって、ダッジ・チャレンジャーを試乗させてくれと頼んでも首を縦に振らないオヤジに対する生け贄として置いて行かれる。
♥ ひどい!(笑)

♣ それでリーを除いた三人が借りた車に乗り込みドライブしている間に、ゾーイが「船のマスト」というスタントをやりたいと言い出すのね。要するに走っている車のボンネットにしがみつくスタントのことらしいけど。
♠ それでボンネットに乗ってキャーキャー喜んでいるところに、ジャーン!とスタントマン・マイク登場。
♦ 彼はゾーイたちのダッジを執拗に追い回し、横から車をぶつけてゾーイを落とそうとするんだけど、彼女は負けずに車にしがみつく。
♥ これ、全部本人のスタントだからね。CGとかひとつも使ってないからね。
♠ でも目に見えない命綱ぐらい使ってるよね? と思うぐらい危険なスタント。女性でこれできるのってすごすぎる。
♣ なんで車を止めてゾーイを降ろさないのかとか、キムは拳銃もってるのに、なんでマイクを撃たないのかという突っ込みはなしね。
♦ えー、常識的に考えてー、プロほどプライベートでまでスタントなんてやらないと思うんだけど‥‥
♠ タランティーノに常識を持ち込むなよ!
♥ とにかく最近、ちょっとでも危険なスタントはみんなCGに置き換えられるようになってきてるから(トム・クルーズみたいなキチガイを除く)、こういう体張った演技は感動だわ
♠ トム・クルーズはキチガイでゾーイがやると感動なのかよ。容姿差別がひどすぎる!

ゾーイの命がけのスタント

♠ 結果、ゾーイたちはマイクに競り勝って、車は両方とも路肩に乗り上げる。ニヤニヤ笑いながら車から降りてきたマイクの肩をキムが撃ち抜くと、マイクは車に乗って逃げる。振り落とされたゾーイも無事だったことを確認すると、三人は猛然とマイクを追い始める。
♦ 立場が完全に逆転したね。女を舐めるな!
♠ ここでマイクは形勢逆転に気付くと、泣きながら謝り始めるんだよね。カート・ラッセル・ファンの間ではこれがあまりにも屈辱的だと評判悪かったみたいだけど。
♥ カート・ラッセルを泣かすからこそ意味があるんじゃないさ!

♦ ていうか、女にこんなにあっさり負けるなんて、こいつ本物のスタントマンだったの? 単にデス・プルーフの車に乗ってるだけの一般人なんじゃないの?
♠ 誰も彼の映画は見てないというセリフがあったから、ただのはったりの可能性高いね。
♣ それに引き替え、こっちはゾーイも、運転しているキムも本物のスタントマンだから、ハナから勝負にならなかったと。
♥ ここまで情けないシリアル・キラー見たことないわ。

♥ で、ちょうどさっきとは逆にさんざん車をぶつけられたあげく、マイクの車は横転してしまう。
♣ それでどうなるのかと思っていたら、鉄パイプで車をボコボコにしたあげく、中から引きずり出して三人でボコ殴り最後はゾーイの見事な回し蹴りが決まって、みんなでやったー!と飛び上がって、ストップモーションでThe End。


♠ この絵もいかにもレトロで笑えるところ。
♦ でもまだ終わらない。その後のクレジットの中でも女の子たちははしゃいで踊りまわってるんだけど、とうとう動かなくなったマイクの顔にキムがかかと落としを決めてグシャッと‥‥。
♥ それだけ?って思ったよね。
♠ うん、ロドリゲスのあとだから、当然チンコもいだり玉つぶしたりするものとばかり思ってから。
♦ それやったら犯罪者だし、マイクと同罪になってしまうじゃん!
♥ もう十分犯罪者じゃない? カーチェイスの最中に、とばっちりで何人も殺してなかったっけ?
♣ それで最後はあの車に乗ってみんなで崖から飛び降りるんだと思ってたのに。
♠ それじゃ『テルマ&ルイーズ』だ。
♣ だってどうせパクリ映画じゃない。これなんてラス・メイヤーの『ファスター、プシーキャット!キル!キル!』あたりが元ネタでしょ。

♣ ところであれ死んだの? 私は死んでないと思ったから、女の子5人も惨殺しておいて生ぬるいと思ったけど、IMDbのフォーラムじゃ死んでる前提で話してたんで、監督がそう言ってたのかなと。
♠ 死んだとしてもやっぱり生ぬるいと思ったが。
♣ タラはメイル・レイプまで見せたやつなのに。
♦ でもこれ以上やったらたぶんカート・ラッセルは引き受けなかったと思う。あのカート・ラッセルをここまでしたっていうだけでもタラのお手柄じゃない?
♣ そういやカート・ラッセル嫌いだよね。
♥ 彼には『物体X』カーペンターの一連の映画があるからあまり悪口は言いたくないんだが、こういうレッドネック丸出しの汚いデブのアメリカ人の醜男大嫌い!
♠ まったく醜男については情け容赦ないな(笑)。
♥ 醜男だってすてきな役者はいっぱいいるわよ。マッチョが嫌いなだけでしょ。あるいはタランティーノやロドリゲスがあこがれるタイプのマッチョが。カート・ラッセルとか、マイケル・マドセンとか、ミッキー・ロークとか。
♣ 古くは『コンボイ』のクリス・クリストファーソンとか。いや、マイクの車のエンブレムが『コンボイ』のアヒルのエンブレムだったからつい。

さんざんな言われようのカート・ラッセルと、こっちにも出てるローズ・マッゴーワン

♦ そう言えばこれまでわざと触れなかったけど、この2本の映画、オマージュ作品だけあって、過去のグラインドハウスやゾンビ映画や自作映画やその他の映画についてのイースターエッグが山ほど仕込んであるんだよね。このアヒルのエンブレムみたいに、背景の壁にポスターが貼ってあったり、登場人物の衣装が他の映画のやつだったり。
♥ タランティーノはそういうところがいかにも映画おたくでキモくて嫌い。
♣ 好きな映画ならそういうの探すの楽しいけど、嫌いなジャンルじゃどうでもいいわ。

♦ でもそういう男たちって、要するにこの女たちの裏返しというか好一対というだけじゃない? 脳筋マッチョとおっぱいしか取り柄がない女って。
♠ それは言える。私もエロもグロも嫌いじゃないけど、なんでこの人たちの映画見てるとすごいイライラするかというと、人ぶん殴るしか能のない男と、男の前で尻振るしか能のない女しか出てこなくて、どっちも女としてはちょっと耐えがたいからなんだと気付いた。
♥ それなのに、初めて私好みのヒロインが出てきたんで大いに溜飲を下げたわけです。
♣ でも話のパターン自体は昔からあるやつだよね。レイプ・リベンジものって言うの? 男にレイプされた女が逆に男を追い詰めて復讐するやつ。
♠ なんか昔の東京12チャンネルの昼間の映画でよく見たな、そういうの。
♦ そういや、こういう映画どこかで見たことあると思ってたけど、グラインドハウスって東京12チャンネルのことだったか
♠ さすがに地上波だとそこまでひどいのはあんまりやらなかったけどね。

♠ あと不満だったのはエロ! 暴力はまあそれなりに見せてくれたけど、セクスプロイテーション(セックスを売り物にした)映画で、エロがないってどういうこと?!
♦ これは私も驚いた。女はみんなスベタだし、エッチな衣装着てるし、露骨に誘ってるくせに、セックスはおろか、おっぱいひとつ見せない。これは『プラネット・テラー』もそうだった。
♣ 『映画秘宝』に桑原あつしって人が、「ロドリゲス同様、セックスを避けるのがオタク監督のダメな点だ」って書いてたけど、本当なのかしら?
♥ まあタラがやりまくりってのはあんまり想像つかないですけどね。
♦ ロドリゲスもそうなの? タランティーノはあの通りの絵に描いたようなオタクの醜男だけど、ロドリゲスはラテン系の色男だから違うと思ってたのに!
♠ 中味はいっしょじゃん。

架空のトレーラーについて

♦ おまけとして、『グラインドハウス』には存在しない架空のグラインドハウス映画の予告編が4本(+カナダだけで公開された1本)が付いているので、それについても。
♠ 本編よりよっぽどおもしろいよ。だって3分で終わるから。
♥ しかもそれをちゃんとした監督がちゃんとした役者使って撮ってるからおもしろい。ジョークをここまで本気でやるのが楽しい。
♦ タランティーノ自体がジョークだけどそっちはおもしろくない。

♣ いちおうメンツは以下の通り。

Machete
監督 ロバート・ロドリゲス
出演 ダニー・トレホ、ジェフ・フェイヒー、チーチ・マリン

Werewolf Women of the SS
監督 ロブ・ゾンビ
出演 ウド・キア、シェリ・ムーン・ゾンビ、シビル・ダニング、ニコラス・ケイジ

Don’t
監督 エドガー・ライト
出演 マシュー・マクファディン

Thanksgiving
監督 イーライ・ロス
出演 ジョーダン・ラッド、マイケル・ビーン、ジェフ・フェイヒー、ティム・ロビンス

♣ あと、カナダで行われたフェイク予告編コンテストで優勝した「Hobo with a Shotgun」は後にルトガー・ハウアー主演で映画化された。
♠ ロドリゲスの「Machete」も後にフィーチャーフィルム化されてるし、みんな本編より予告編の方がおもしろいことに気付いちゃったか
♦ どうでもいいけど、「マチェーテ」(スペイン語?)って言うとなんかかっこいいのに、英語で「マシェティー」って言われてもなんかぜんぜん強そうじゃなくてヘボい。

♥ いやもう、この狙ったとしか思えないキワモノの人選がすごいし、この人たちが出演をOKしたというだけでもすごいわ。
♣ 狙ったとしか思えない、じゃなくて、それが狙いでしょ。どれがいちばん見てみたい?
♠ グロさで「Thanksgiving」かな。
♦ 『ホステル』の監督でしょ。あれぜんぜんおもしろくなかったし、こんなのギャグでしかないじゃん!
♠ だからいいのよ。人間七面鳥が出てきた時の家族のあきれ顔がたまらない。
♥ 裸の男の首なし死体が仰向けに○んぐり返しの状態で縛られて出てくるんだけどさ、足の指の先にはちゃんとあの紙飾りがはめてあるの(笑)。

♣ 『ショーン・オブ・ザ・デッド』のエドガー・ライトは?
♦ やっぱりヨーロッパ的雰囲気を狙ったのかジャッロ映画に見える。
♠ やっぱりイギリス映画ってことで、予告はおもしろそうだけど、見るとコケるのが予想できちゃって。
♥ ロブ・ゾンビのはナチものでウド・キア主演というだけでもずるいのに(ナチの高官はウド・キア以外やってはいけないという法律でもあるのか?)、ニコラス・ケイジがフー・マンチュー役で出てくるってあたりで反則。顔見ただけでも笑える。

♦ というところでおしまい。
♥ とにかくバカバカしいけど最後スッとした。
♣ それでも人生の20分をむだにしたような気がしないでもないけど。

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