★★【映画評】イーライ・ロス『ノック・ノック』Knock Knock(2015)

これもキアヌ主演というだけで録画したのだが、そのあとでイーライ・ロス監督と知り、しまった!と思った。イーライ・ロスったらあのえげつない(だけでぜんぜんおもしろくない)『ホステル』のアホ監督じゃねーか。どうせこれもくだらないエログロ・ホラーかと思って。
そのあとうっかり(普通は絶対映画見る前には見ない)リビューを見てしまい、あまりの酷評にかえって興味がわいた。サイテー映画だの、胸くそ悪いだけだの、「なんでキアヌがこんな映画に出たの?!」というファンの悲鳴とか。そうなってみるとかえってなんかそそられるよね。もともとエログロは嫌いじゃないし、そういうバッドテイスト映画にキアヌというのもなかなかいいかもと思って。


ついでにこれが1977年の『メイク・アップ』(原題Death Game / Seduction)のリメイクということも知った。これは私は見てないが、だいたいの話は知ってるつもりだったので、てっきりキアヌがビッチどもに監禁拷問される話だと思ってワクワクしていた。なんとなくクリント・イーストウッドの『白い肌の異常な夜』みたいな話かなと思って。それを今の時代だしイーライ・ロスだから、もっとえげつなくやるのかなと思ったら、なんかけっこう期待してしまった(笑)。

ここであらすじ(重大なネタバレ含む)

初登場時のジェネシスとベル

建築家のエヴァン(Keanu Reeves)は、美しい高名な芸術家の妻カレン(Ignacia Allamand)と、かわいい二人の子供たちと暮らしている。あるときエヴァンは妻子がバカンスに行ってる間、ひとりで留守番をすることになる。
その晩、道に迷ったと言ってエヴァンの家のドアをノックしたのは、ずぶ濡れの女の子二人組、ジェネシス(Lorenza Izzo)とベル(Ana de Armas)。エヴァンは言われるままに彼女らを家に入れ、服を乾かしてやったり、バスローブを貸してやったりする。ところが二人はだんだんと大胆にエヴァンを誘惑し始め、最初のうちは抵抗していたエヴァンも、とうとう誘惑に負けて3人で事に及んでしまう。

翌朝、態度が豹変した二人は、あの手この手でエヴァンにいやがらせをし、家を荒らし始める。怒って警察に通報しようとしたエヴァンはベルがまだ15才だと聞かされて、淫行に当たると脅迫される。
それでもエヴァンが通報しようとすると、二人は急におとなしくなったので、車で自宅へ送り届けるのだが、ほっとしたのもつかの間、その夜またやってきた二人に殴り倒され縛り上げられて、理不尽な「ゲーム」を強制される。
そこへ妻のエージェント、ルイス(Aaron Burns)がカレンの作品を引き取りにやってくる。エヴァンを隠した二人は親戚のふりをするのだが、めちゃくちゃにされたカレンの彫刻を見られてすぐにバレる。二人はルイスもからかおうとするが、もみ合って倒れた際にルイスは後頭部をぶつけて死んでしまう。

とうとうエヴァンはペドファイルとして二人に死刑を宣告され、庭に掘った穴に首まで埋められる。頭の上に大きな石を振り下ろされ、エヴァンが死を覚悟したところで二人は笑い転げる。「バカじゃないの。ほんとに殺すわけないじゃない」

実はこの二人組は常習犯で、準備周到に「犠牲者」を選び、妻子の留守中を狙って上がり込んでは男を誘惑し、その誘惑に乗った男には彼女らなりの狂った制裁を下していたのだ。
証拠の動画(エヴァンの娘の学校の制服を着たベルがエヴァンと交わっている)をエヴァンのフェイスブックに上げ、動画を再生し続けるスマホを彼の目の前の地面に差すと、「あんたは別だと思ったのに」と恨みがましく言って二人は去って行く。
そこへ妻子が帰宅し、めちゃめちゃになった家の中を見て驚く。そこで息子があきれたように一言。「パパはお楽しみだったみたいだね」

なにこれ? すごいおもしろいじゃない。胸くそ悪いどころかスカッとするし。というわけで、私としてはタランティーノの『グラインドハウス』以来のビッチ映画として楽しめた。
これ見て胸くそ悪いとか書いてるのは、浮気男か不倫女に違いない。この女たちがやってることは犯罪だとか、大の男が小娘二人に力で負けるわけがないとか、あたりまえすぎるつまんねーことでこの映画を非難している奴らにこのおもしろさがわかるわけないし、そもそもこれが寓話だってことに気付いてない。

まんまとその手に乗るエヴァン

たぶん多くの人が殺人以上に嫌悪を覚えるのは、妻のアート作品が汚されめちゃくちゃに壊されるところや、幸せそうな無垢そのものの子供たちの写真に卑猥な落書きをされるところだと思う。
ベルがエヴァンの娘の学校の制服(ごていねいにパンツまで子供用)を着て現れ、「F*ck me Daddy! F*ck me like you f*ck Mommy!」と叫びながら、彼の上にまたがって腰を振るところもかなりアレだ。特に子を持つ親にはキツいはず。(一部の男にとってはご褒美かもしれないが、そういう犬畜生のことはこの際考えないことにする) 子供からかかってきた電話に、「パパのチンコ見たことある?」と言って見せようとする(口紅付き)のもかなりいやだろう。でもこれってすべてエヴァン自身が妻子に対してやったことなんですが

女たちは(最初は)押し入ってきたわけでも、エヴァンを強姦したわけでもない。はっきり断ればいいのに、あんな女たちをわざわざ家に入れて、妻子の写真の前でセックスするなんて、妻子の(肉体ではなく)人格を踏みにじり彼女らを冒涜することじゃない。映画はそれをビジュアル的に見せただけで、これ見て女たちがひどいとか、エヴァンは悪くないとか思うような男(and 女)ってアホかと思う。

「そんなつもりじゃなかった」とか、「誘惑した方が悪い」とか、「男はああなったら逆らえない」とか、「あんな女大っ嫌いだ。愛してるのはおまえだけだ」とか、エヴァンが言ってる(あるいはいかにも言いそうな)言い訳って、バカ男の典型的言いぐさで、私もどっかで聞いた覚えあるんですが。(今回は私怨も入ってるぶん容赦ないよ)
なんとかして二人の同情を買おうとして、エヴァンが繰り返し訴える叫び「俺は家族を愛してるんだ!」というのも、それ、やったあとに言ってもなんの意味もないし、かえって殺意がわくけどね。こう言えば許してもらえると思ってるのかよ! バカ男(女)はこういうのを聞いて感動するんだろうが、私はこのセリフに心底あきれた顔をする二人に同感だね。
だいたいその「あやまち」だって、私はもっと逆レイプみたいなエグいのを想像してたのに、思い切り普通の合意の上のセックスだし、口ではごにょごにょ嫌そうに言ってても、翌朝になるまではヘラヘラして喜んでたのは明らかだしね。

この主張は劇中女の子たちのセリフとしてはっきり述べられている。ちょっと引用すると、

ジェネシス「本当に家族を愛してる?」
エヴァン「この世界の何よりも」
ジェネシス「じゃあなんで私たちとやったの?」
エヴァン「昨夜のことは家族とは関係ない」
ジェネシス「その通りよ。家族とはなんの関係もない。あなたの家族は犠牲者だもの。あんたの薄汚い変態行為の犠牲者なのよ。ジェイクもリサもあんたみたいな父親にはもったいない。」
ベル「これがあんたが家族にしたことよ(家族写真にツバを吐く)」

女たちにいたぶられるエヴァン

ところでラストのクライマックス、地中に埋められたエヴァンが今にも殺される!というところで、こんなやりとりがある。

エヴァン「なんでも言う通りにするから、命だけは助けてくれ!」
ジェネシス「じゃあ、奥さんに電話して、私たちにしたこと全部話せる?」

エヴァンはこれに同意するのだが、いざとなると話せなくて、代わりに「警察を呼べ!」と叫ぶ。しかしもちろんそのときには電話は切られていた。これ、ちゃんと話せば許してもらえたのかな? 彼女らの「趣旨」から言って、許してもらえたはずだ。どうせ殺す気なんかなかったんだし。
しかし、自分の命がかかってるのに、奥さんに浮気を知られるのは死ぬより怖いものなのかねえ? これで思い出したが、『フォーン・ブース』という映画(これ、書いたけどまだアップしてなかったからあとであげとくわ)でも、主人公は頭のおかしい犯人に「妻に電話して浮気を告白しろ」と脅迫されるのだが言えないんだった。あれもいちおう主人公は助かるけど、おかげでとばっちりを受けた、何の罪もない人たちが死ぬのは、この映画とまったく同じ。浮気の告白はやっぱり人の命より重いらしい。だったら最初からすんな、ドアホ!って感じですね。

とりあえずおもしろかったが、逆にこの映画のだめなところがあるとすれば、ぬるい! 手ぬるすぎる! イーライ・ロスの映画で、あれだけ最低!と罵られていたんで、私はもっと本格的な拷問とか期待してたのに! 拷問らしい拷問と言えばヘッドフォンで大音量を聞かせるぐらいだし(『バーバリアン怪奇映画特殊音響効果製作所』を思い出す)、単にビビらせただけで終わるなんてつまらない。その点、タランティーノのほうがまだスカッとしたな。
逆にこれ見てひどすぎると言ってる人たちって、『ホステル』は平気なのか? あるいはこれが男女逆で、複数の男が女を自宅に監禁していたぶる話なら、(現実の事件も含め、映画でもそういうのいっぱい見た)これよりよっぽど胸の悪くなる話ばっかりなんだけど? なのに、女が男に刃向かったとたん非難ごうごうだからな。

と、思わずフェミニストみたいなことを口走ってしまうぐらい、こういう映画ってその人のジェンダー観をモロに映し出すよね。それで少なくとも日本人の反応を見てると、ここまで男性優位主義者(あるいは単なる浮気男?)が多いのかとあきれる。
ちなみに私の立場を言うと、私はフェミニズムなんて犬に食わせろとしか思ってないし、だいたい日頃の発言を見てればわかるように、どっちかというと女性差別主義者だ。ていうか、あんまりタブーってものがない人間なんだけど、その私が絶対許さないと思うものは、動物虐待とか、児童虐待とか、女性虐待とか、要するに抵抗できない、逃げられない、弱いものいじめ。不倫というのは立派に子供や妻に対する虐待だからね。その意味エヴァンは万死に値する。

とかいう道徳的憤慨は脇に置いといて、やっぱりこういうシチュエーションってエロいし興奮する(笑)。それは暴力的傾向なんてまったくない男性がレイプもののAV見て興奮するのと同じだ。
だから、この映画のキアヌを見て激昂するどころか、このところの映画を見てかなり冷めつつあったのがちょっと持ち直したぐらいだ。キアヌはこの情けない感じがなかなか良い。エヴァンが受ける仕打ちって、男からしたら本当に屈辱的なことばかりで、だからこれ見た男性が憤るのはわかるが、女はいつもこれされてる側なんで。
そう、性暴力と言うから、レイプを一種の暴力としてとらえている人が多いが、問題は肉体的暴力よりも(べつにあんなの減るもんじゃないし)精神的屈辱なんだよね。レイプとは言わないまでも、女性はセクハラや痴漢で常時こういうのをやられているわけで、これは男にはわかるまい。この映画はその気分を男にも少しはわからせるにはちょうどいいんじゃないか。

あ、そういえば日本人はこういう情けないキアヌが好きかも。いつだったかキアヌの「ぼっち飯」が話題になったじゃない。あれ、日本では異様なほど好意的な目で見られてたんで驚いた。もちろんこの写真は、「かっこいいスターが情けないことをしている」のを笑いものにする意図の写真なのに。
ていうか、こういう役ができる、っていうか好きこのんでよくやるってところが、前にも書いたようにこの人の役者魂だと思う。つまりトム・クルーズみたいに自分に自信のない男は、必ず自分がかっこよく見える役しかやりたがらないのよ。(キューブリックあたりが相手だと妥協もするようだが) その点、キアヌは昔からアホ役とか人非人の役も平気で引き受けてたからなあ。まあ、いい男なら何をやってもいいというだけですがね。

かっこ悪さがかっこいいキアヌ

キアヌについては、だいたいこれまでの3作で書いてきた通り。
ただ、この人は昔からどっちかというと冷たく取り澄ましたイメージで売ってきたので、久々に乱れるキアヌが見れるかな、それも話が話だけに女たちよりエロいかも、とかなり期待したわりには、それなりにくたびれたお父さんになっていてちょっと期待外れ。いや、それでも世の中年男にくらべれば100倍かっこいいんだけども。
でも前述のように情けないところがけっこうかわいかったので許す。ファンは最後にかっこよく反撃するキアヌを期待してたんだろうけど、いい男はかっこ悪いところもセクシーだ。

女二人(ロレンツァ・イッツォとアナ・デ・アルマス)は、さすがにオリジナルのソンドラ・ロックとコリーン・キャンプにくらべると小粒すぎていまいちだけどね。クリント・イーストウッドの彼女だったソンドラ・ロックは大好きでした。なんか山猫みたいな危険なかわいらしさがあって。なのにいろいろあってイーストウッドに捨てられてからは完全に干されちゃってかわいそうだった。

オリジナル版Seducers主演のソンドラ・ロック

もしかしてこの映画に感じられる男への恨みみたいなのって、ソンドラのイーストウッドに対する‥‥というのも、彼女とコリーン・キャンプ、つまりオリジナル版の主演女優二人組がなんとこの映画のプロデューサーに名を連ねているんだよね。これもびっくり! とっくの昔に消えた人たちだと思ってたので。それだけこの映画に思い入れがあるってことなのかしら?
コリーン・キャンプはプロデュースだけじゃなく、脇役で出演もしている。これも別の意味でびっくり! あんなに色っぽいグラマー美女だったのに、なにこのデブおばさん! まあ、巨乳の白人はこれが普通の末路とはいえ‥‥彼女は私にとっては『地獄の黙示録』のインディアン娘(姿のプレイメイト)があまりにも印象深い。
なんだ、オリジナルの二人とも、私にとってはけっこう縁が深い人じゃないか。これはやっぱりあっちも見なくてはだめか。男優がおっさんだから見たくなかったんだけどなあ。

コリーン・キャンプ Then & Now

とにかく、オリジナルの二人にくらべると、こっちはどうにも小粒な印象は免れない。二人とも確かに美人だしエロいんだが、なんか物足りない。奇しくもアナ・デ・アルマスは、『エクスポーズド』でキアヌと共演した直後の作品なんだが、『エクスポーズド』の清純そのものの人妻と、こちらの完全にキレたビッチとでは違いすぎて面食らう。もちろんその両方を演じられるのは女優魂というべきだが、あいにくそれほど悪そうに見えないんで。
アナがおぼこい顔つきなのでソンドラ・ロックの役とすると、相棒のロレンツァ・イッツォはお色気担当でないとならないんだが、確かに色っぽいもののこういうヒスパニックってあんまり好みじゃないし、華やかさに欠けるかな。
そういえばアナ・デ・アルマスもヒスパニックだし、妻のカレン役のイグナシア・アラマンドもチリ人だし、なんなの、このラテンアメリカ推しは? 前の『エクスポーズド』もそうだったからよけい気になる。と思っていたら、実はロレンツァは監督の奥さんなんだって。なるほど奥さんがそうならラテン推しはわかるが、だめでしょ、これは。
マゾでない限り、自分の奥さんにひどい役やらせるはずがないから、エロもぬるくなっちゃうことがバレバレだし、実際、エロ担当はせっかくエロい体したロレンツァじゃなく、オボコ面のアナのほうだった。その意味アナはがんばったんだが、先に『エクスポーズド』見ちゃったのは失敗だったか。言うほどビッチに見えなくて。

あと、例によってお行儀のいいハリウッドは、こんな映画でも乳首ひとつ見せなくてつまんない。(あとから確認したら、最初のシャワーシーンだけはおっぱい見えた。でももちろんキアヌは何も見せないでつまんない) とまあ、エロもグロもせっかく期待したのに残念な、私から見たら文科省推薦映画並みのまじめな道徳映画だったな。

と、これで終わらせるのもなんなので、最後に私らしいうがった見方も披露しておくか。これはもちろん本気で思ってるわけじゃないが、60%ぐらい本気。

まず、女たちの正体について。これは映画の中ではあえてなんの手がかりも与えられていない。(オリジナルは見てないのでなんとも言えない) でも見てるとなんとなく想像できる。
最初は単なる愉快犯かと思ったが、計画性の高さから言って、どう見ても確信犯。それも男に何らかの恨みを持った連中と考えるのが普通だ。ベルは明らかにサイコ、ジェネシスが知能担当ってところか。そのベルだが、執拗にエヴァンのことを「パパ」と呼び、パパに性的虐待を受けていたという「シナリオ」で演技しているところを見ると、実際に父親に犯されたかなんかしたんだろうと思われる。そう思うとちょっとかわいそうになる。
ジェネシスは何もそういう手がかりがないが、彼女がリーダーらしいところを見ると、彼女もなんらかの「被害者」の可能性が高い。やっぱり夫か恋人に浮気された?

うーん、ちっともうがった見方じゃなくてあたりまえだな。それじゃこういうのは?

これは作り手の意図したものではないだろうが、なんの罪もない「被害者」であるはずのエヴァンの家族もなんとなくうさんくさい。それはあの家を最初見たときから思った。なにしろ家中の壁という壁を巨大な家族の写真(ピンナップ・ポスターふうの)で埋め尽くすのって、単なる家族愛を越えて異常と思ってしまうんだが。
もちろん家中に家族写真を飾るのは欧米人の習慣なのは知ってるが、普通は手のひらサイズ。あのでっかさで、家中の壁ってのはないわー。いくら家族が好きでも、本人がそこにいるのにあれを毎日見ていたいと思うか? だいたいあの写真には自分が含まれるので、妻にしろ子供らにしろ、毎日自分のでっかい写真に見られながら生活するわけで、私だったら気が狂うな。まあ、エヴァンはその写真の前で浮気ができるぐらいだから、慣れればどうってことないんだろうが。
でも子供らが大きくなって独立してもあれが貼ってあったらやっぱり不気味だ。かといって、子供が家を出て行ったからといって、写真を剥がすのもなんか冷酷な感じがする。ああいうのってすごい始末に困ると思いません?

写真もあれだが、カレンの彫刻もあれだ。まず彼女の「芸術」が、美術に縁のない素人には、俗悪で下品に見えてしまう。だから、早い話がジェネシスたちが芸術破壊運動を始めたときはスカッとして、「やれやれ!」と思ってしまったぐらい。
カレン本人はごくまともで、いいお母さんであり妻のように見えるのだが、アーティストとしては私はあまり評価しないな。それでやっぱり家中が彼女のアートでいっぱいなんだよね。
ふと思ったが、壁の写真もやっぱり彼女のセンス? そうとしか思えない。あんまり男性のセンスじゃないし、一般人のセンスでもないことを思うと。だとしたら、あの家はカレンの色で染め上げられていることになる。いちおうエヴァンの仕事道具とか、彼の趣味らしい音楽機材なんかもあるが、それより不在の妻の存在がでかい
奥さん愛してるみたいだからいいようなもんの、芸術家だけあってやたら自己主張の強いインテリアの中で暮らしているのって、私ならむちゃくちゃ圧迫感かんじて、自分の居場所がないみたいに感じるけどな。もしかしてエヴァンも潜在的にそれを疎ましく思っていて、浮気に走ったのもそれが原因だったりして。だとしたら、悪いのは奥さんってことになり、エヴァンも一種の被害者じゃないか!

うん、これはありな気がしてきた。そういうふうに裏の裏をいろいろ勘ぐることができるだけでもいい映画だと思いました。おわり。

キアヌ4本立て もくじ

【映画評】ディアボロス/悪魔の扉(1997)The Devil’s Advocate

★【映画評】ジョン・ウィック (2014)John Wick

【映画評】エクスポーズ 暗闇の迷宮(2015)Exposed

★★【映画評】イーライ・ロス『ノック・ノック』Knock Knock(2015)

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