【マンガ評】Kindle Unlimitedを体験してみた

Kindleのことを書いていたら、前から気になっていたKindle Unlimitedの無料体験をやる気になった。
というか、なぜか板橋しゅうほうのマンガがほとんど入っていたので、それだけ欲しくて(もちろん紙の本ではすべて持ってるんだが)。それでマンガだけじゃなく、いろいろカタログを見て回ったんだが‥‥古本屋の100円コーナーを見ているような気になりました。

期間限定の無料コミックの方は新作もベストセラーも混じっていたけど、Unlimitedはまあタダでないと売れないだろうなと思うような本がほとんど。無名作家の作品や、一般家庭でもゴミにしかならないようなビジネス本やエッセイ本やハウツー本のたぐいが大半。ゴミをまとめ売りする福袋のようなものか。暇つぶしにタダならというのでダウンロードする人ならこれでいいんだろうけど、本当に本が好きな人が楽しめるようなものはないです。

たぶん板橋さんは著者の意向で無料にしているんだろうし、中にはそういう意図の優れた本もたくさん混ざってるのかもしれないけど、知ってる作家ならともかく、このゴミの山から探し出すのは無理です。元々がタダだからか、ブログやツイッターを書籍化したものも多くて、まだそういうほうがまだ中味があっておもしろいかも。
ちなみに英米のAmazonだと、著作権切れの名著名作なんかほぼすべて無料か、ただ同然になっている(青空文庫の世界規模版を創造するといい)から、無料本だけですさまじい数なのに、なんで日本はそういうのができないんだろ?
(ごめん。青空文庫はKindleで読めたわ。でも洋書の方だと最近の本も含めた無料本の数もすさまじい)

とにかくこれじゃわざわざお金出してまで加入する意味まったくない。古本ならまだ焚き付けにもなるし、トイレットペーパーに交換してもらえるけど、Kindle本じゃそれもできないから。
というわけで板橋しゅうほうとそれ以外の気になる本をちょっとだけさっさとダウンロードして解約しました。他に買ったのは北村雄一の深海魚の新書とか、前から欲しかった浮世絵の画集とか。

しかし「絵本・児童書」のカテゴリーにねこぢるが入ってたんだけど、あれ絶対子供に読ませたらまずいだろー! たぶん表紙の猫の絵がいかにも幼児向けだからだろうけど。ていうか、やっぱりAmazonで働いているから本に詳しいわけじゃないんだな。カテゴリーって表紙の雰囲気だけで分けてるのか。ひでーな。
そういえば昔、レコード屋の棚のジャンル分けの分類がでたらめで腹立てたりしてたけど、店員だから音楽に詳しいわけじゃないんだよなあ。これってほぼすべての販売業に言えるけど。
だったら私みたいなおたくを雇えばいいじゃないと思うが、なまじこだわりがあるおたくは細かすぎて、仕事に差し障りが出るというのもわかるけど。

とりあえずねこぢるも全部持ってるけど、これもダウンロード。
あと立沢直也があって「おおー!」と思ったんだけど、今は居酒屋マンガなんて描いているのを見てがっくり。まあ、誰でも食べていかなくちゃなりませんからねえ。この辺の人たちについては次の記事で書きます。

これもどうでもいいいちゃもんだけど、こういうのの電子化って中国とかに外注してるのかね。そう思ったのは、azwファイルの中を覗いてみたら、書名や著者名がでたらめだったからなんだけど。そもそも著者の名前をすべて読み間違えてるし、ローマ字も知らない人が名前付けてるように思える。機械翻訳にしちゃ間違えすぎだし、そもそもパソコン使うなら、作者名なんてAmazonのデータベースを使えばいいだけだし。やっぱり中国人バイトが書いてるとしか。
英字タイトルでそれも英語で表紙にでかでかと印刷してあるのに、適当なローマ字になってるし。David(日本語表記はデイビッド)がdividdoになってたり(笑)。
板橋(いたはし)しゅうほうを「いたばし」と読むぐらいは誰でも間違えるが、地下沢中也(ちかざわちゅうや)も「ちかさわ」になってるし、立沢直也(たちざわなおや)を「りつさわ」と読んだり。まあ固有名詞はしょうがないとしても、予言者を「よげんもの」と読んだり、美麗(びれい)を「みれい」と読むのは絶対に日本人の感覚じゃないと思う。
普通は見れないからいいようなもんの、つい全部リネームしたくなった。

あと、大量のタイトルを見ていたら、Amazonも汚いってことに気付いた。いや、Amazonがというより、Kindleに本を卸してる出版社が汚いんだろうが。
どういうことかというと、マンガの単行本1巻を2分冊にして出すのがけっこうはやりみたいなのだ。ひどいのになると4冊5冊に分けるのも。だから一見安く見えても、紙の本より高くなってる場合も! 私も板橋しゅうほうの『セブン・ブリッジ』がまとめ買いで安くなってると思って喜んで買ったけど、よくよく見たらすべて2分冊で、要するに定価が元の倍の値段になってるんでちっとも安くなかったわ!(おまけにこれもUnlimitedで読めたのでただだったのにという落ちまで)
これはひどい。前の記事で書いたように、電子書籍なんて紙の本の5文の1ぐらいの値段でいいのに、紙より高いなんて!

私は翻訳を分冊で出すことにも頭きてるのに! たしかに洋書はキチガイみたいに長いから、重さや製本のことも考えて分冊にするのはしょうがないが、たかがマンガ本だし、電子本に重さも製本もないやんけ! 巻数が増えれば、それだけダウンロードも閲覧も削除も手間もかかって、こっちが損するばかりじゃん! こういうの姑息な手段は海外では絶対にないな。
だからKindleが何百万巻とかUnlimitedが何万巻とか言っても、もともと水増しされた数字だと思うとすごい白ける。
まあとにかくAmazon Primeはけっこう使えるが、Unlimitedは入る価値なしってことで。

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