【身辺雑記】よりによってこの時期に風邪で絶食した話

風邪をこじらせた話」にも書いたように、私は風邪を引くと必ず重症になる。幸い、大人になってからは風邪なんて数年に一度しか引かないからいいようなものの、引いたらまずアウトなんで普通の人と違って風邪やインフルエンザには厳戒態勢だ。
それが久々に(前のが2015年だからなんと5年ぶり)風邪を引いて、前の2回とはまたぜんぜん違う症状だったので参考までに記録しておく。

発症したのは1月8日の水曜日。今はそれから10日たった18日だが、病院に行って薬をもらったにも関わらず、あまりよくなった気がしないのは前と同じ。(今回は日記風にリアルタイムで書いてたので、日付は当時のものです)

最近の大学は1月6日から授業があるというブラック企業で(昔は実質的に12月で終わり、1月の授業なんてほとんどなかった)、ろくに休んだ気もしないまま仕事始め。
8日の水曜日は仕事を終えて帰宅したとき気分が悪く喉が痛かったので、「これはヤバい!」と思ってうちにある市販薬やサプリをガバガバ飲んですぐに寝た。幸い翌日は休みだったので。

それから連休をはさんで月曜日まで眠り続けた。もうこの時点で普通じゃない(笑)。

この間、なにしろたまにフラフラと起きて水を飲むだけで、すぐに気絶したように寝てしまうので、完全に絶食。トイレすらほとんど行かなかった。どうやら取った水分はすべて汗として出てたようだ。
今にして思うに、たぶん熱が出てたんだと思う。ちなみに私は冷血動物なので熱に弱い。37度もあったら意識朦朧、38度で幻覚が見え始める。

しかしそれ以外はほとんど風邪の症状っぽいものはなかった。正確に言うと、軽いめまいと吐き気が常にあるだけで、いつものようにひどい咳や鼻水もないし、もちろん前2回みたいな「鼻や目から黄色い膿を垂れ流す歩く生物兵器」化することもない。ただ気分が悪くてぐったりしてひたすら眠り続けただけ。

それでも明らかにおかしいから病院へ行きたいと思ったのだが、最初のうちは起きられる状態じゃなかったし、動けるようになっても、あいにく週末と連休のためどこも閉まっている。確かこの前も同じ理由で病院に行き損ねたんだよなあ。それで「苦しかったら手遅れになる前に救急車呼べ」と叱られたんだよなあ。
ただ、咳が出ないので、呼吸困難にもならないし、そこまでひどいという感じがしない。いや、風邪だからもちろん咳は出る。ときどき咳き込んで黄色い痰を吐くことには変わりないんだが、前回みたいに喘息の発作みたいな咳ではない。

唯一気になるのは食欲がまったくないこと。私は胃(だけ)はわりと丈夫なほうなので、ひどい病気をしていても食べるだけはちゃんと食べる、っていうか食欲なくても食べて治す主義。
その私がもう1週間、水分(水と白湯と紅茶と牛乳とジュースとハーブティー)以外なにひとつ口にしていないことに気付いたときも「ふ~ん?」って感じ。
実を言うと、まだ引き始めのころ、一度だけ食べようと試みたことがあるんだけど、うどんを作って一筋すすった瞬間、ひどい吐き気に襲われて吐き出してしまった。そのあとはもう、食べ物のことを思い浮かべただけで「オエー!」となるので、考えないことにしていた。

でも成人の日が終われば仕事なので、これはまずい。いくらなんでも何か食べなきゃ死んでしまう、明日の火曜日は病院へ行くつもりなので、そのためにもエネルギー入れなくちゃ。(足のおかげで日頃の元気な私でも病院まで5分ほど歩くだけで、普通の人のロッククライミングに相当する)(←以前は「フルマラソンを走る感じ」と言っていたが、今はもうそれどころではない。垂直の壁を登る感じ)

そこでいろんな野菜をトロトロに煮た野菜スープを作ってみた。これなら、ほぼ液体だし食べられないってことないだろ。そしたら飲み込めないことはなかったものの、まずい! いや、私の料理がまずいというんじゃなく、口の中がいつも変な味がしていて、物の味がまったく感じられないのだ。それに汗を大量にかいているからと、むしろ塩味濃いめにしたのに、何も味がしない!
結局このスープも(少しずつ食べようと思って)鍋一杯に作ったのに、すべて捨てるはめになった。あー、もったいない!

ただ、強制された絶食って苦しいはずなのに、なぜかそれはぜんぜん苦にならない。もちろん風邪は苦しいし、軽い吐き気と口の中の嫌な味はつねにあるのだが、それだって耐えられないほどじゃないし。
何より、絶食3日目ぐらいからは、「食べる? 何それ?」という感じで、食べないことがあたりまえになってきてしまった
太る原因となった間食習慣もきれいさっぱり。この季節、私は大好きなみかんを一日中食べているのだが、それも食べる気になれない。これはダイエットには最適! と前回も思ったんだが、あの時は治るや否やパクパク食べて元の木阿弥に。ただ、これをチャンスに食べる量を減らすのはいいかも。

やはり足のせいで、私はもう食料品はほとんどがネット通販。でも送料が高いから2週間分ずつまとめて買っているのだが、それもほとんど手つかずでこのままではすべて腐ってしまう。というので、腐った野菜や賞味期限を過ぎた牛乳や卵から捨て始めたら、冷蔵庫の中が空っぽになった。
普通だと不安になる風景なのに(食い意地が張ってるからではなく、次にいつ買い物に行けるかわからないから)なんか(主として食糧確保しなきゃ!というストレスから)解放されたような気分になるのが本当に不思議だ。

食べられないのはたいして困らなかったが、それより困ったのは風呂に入れないこと。これも風邪を引き始めのころ、「寒い時期だし、風呂で暖まればよくなるかも」と思って風呂を沸かして入ったのだが、お湯に浸かった瞬間、ガーンと後ろから棍棒で殴られたような感じで気が遠くなった
こんなの初めて! これが噂に聞くヒートショックか?(うちは風呂場も家も暖かいのでヒートショックが起きるはずないのだが) とにかくこのままでは死ぬかも!と思ったので、びしょ濡れのまま風呂から飛び出してベッドに潜り込んで寝た。
その後は風呂には入らず、アルコールで体と髪を拭くだけにした。シャワーだけなら平気かもとは思ったのだが、途中で倒れたりしたら死ぬし、同じことが起きると怖すぎるので。
寝たきりだからそんなに汚れないが、汗はかなりかいていたので、たちまち汚くなって悪臭がしてくるかと恐れていたのだが、こちらも案外気にならなかった。

私は脂性なので、髪なんかたちまちベッタベタになるかと思っていたのだが、確かに脂っぽいけど思ったようなベタベタ(ほこりがべったり張り付くようなやつ)ではなく、むしろしっとりと絹糸のようにまとまってイイ感じ。そう言えば、以前、「シャンプーは脂を落としすぎる! 髪は洗わないほうが髪の健康にいい!」とかいう環境主義者の主張を聞いたことがあるが、もしかしてこれのことか?
まあ、私はそれでも風邪さえ治れば洗いますけどね(笑)。でも洗わないと死ぬわけではないことを発見しただけでもすごい。
ちなみに体のほうは、やっぱりしっとりお肌になっただけで、冬場は乾燥で悩むのにむしろ肌の状態は最高と言っていい。別に鼻くっつけて嗅いでも臭わないし。さすがに病院へ行く前の日は、自分ではわからないだけで臭ってたら恥ずかしいので(風邪で鼻もバカになるからありうる)シャワーを浴びたけど。

あとつらいのは風邪にはつきものの関節の痛み。というのも、私は元々が関節炎で関節が痛いのに、それが全身に及んだ結果、寝ていても起きても痛い。だからやむなくどうしようもなく痛くなると起きて椅子に座り(以前買ったエルゴチェア、酷使するのでもうボロボロだが相変わらず威力は絶大で、死ぬほどの肩や腰の痛みが一発で治る。膝も90度に曲げた状態なら痛くないので、むしろ寝てるより楽)、眠気に耐えられなくなるとまた寝るの繰り返し。

でも仕事に行くのは死ぬほどつらかったが、この家で寝ている時は不思議とつらくなかった
普通、風邪で寝込むのはつらい。咳がひっきりなしに出るので、まず眠れないし、しょうがないから本でも読もうと思っても、気分が悪くて目が回って集中できないし。
ところが今回は本当に死んだようにすやすや眠れたので、そのぶん楽だった。おかげでせっかくの休みなのに何も遊べなかったし、ましてや仕事は何もできなかったけど、その代わりおもしろい夢いっぱい見たし。熱があると私はトリップ状態なので、普通よりずっと鮮明な夢とか、ぶっ飛んだ夢をよく見るのだ。
でも普通の人なら1週間も眠ってれば風邪ぐらい治るよなあ。やっぱり私はだめだ。

それで病院は例によって死ぬほど込んでいて、午後3時に行ったら順番が回ってくるのは6時以降と言われた。なんであろうと待つほかないので待ったけど。こないだみたいに菌をまき散らすこともないので、順番飛ばして診てもらうわけにもいかなかった。
ただ、受付の女性が動揺した様子だったのは、たぶんすごい寒い日なのに私がアゴからぽたぽた汗が落ちるほど汗びっしょりだったから。いや、これは風邪のせいじゃなくて、私は歩いただけですごい体力を消耗するのと、寒いのが心配で分厚く着込んでいたせいなんだけど。

途中看護婦が熱を測りにきた。5年も病院行ってなかったから知らなかったが、最近の体温計はすごいね。銃みたいなのを離れたところからおでこに向けるだけでピピッといって測れちゃうのね。前述のように私は汗まみれで、今はそれが乾いて冷え切ってるから、本当に正しく測れるのか半信半疑だけど。
とにかく看護婦によると熱はないそう。いや、そんなバカな! 異常な眠気、吐き気、食欲不振、めまい、悪寒、節々の痛みなど、私の症状はすべて熱に関係したものだから、私はてっきり熱が下がらないんだと思っていたんだけど? まあ、うちの体温計はまだ水銀計で、そもそも合ってるのかどうかも疑わしいからたぶん病院が正しいんだけど。

その後、診察室に入ると、医者は「これはおなかの風邪です」と断言。おなかが原因でも熱のような症状が出るのでみんなだまされるのだという。そう言えば下痢はしているが、出るものがないから何も出ないし、私は下痢しているのが日常なんだけどなあ。
「ここ押すと痛いでしょう」と言われて触診されたが、べつに特に痛いってこともない。まあ、医者を疑ってもしょうがないから、「はい、そうですか」と言って、抗生物質や胃腸の薬をもらって帰った。
あとOS-1(でなくてもいいけど同種のやつ)をたくさん飲めと言われた。脱水症状に効くやつで、スポーツドリンクの医薬品版みたいなの。私は普段から大量の水を飲むから関係ないと思っていたが、病気だと飲もうが飲むまいが脱水症状にはなるみたいね。
成分は以前は点滴で入れてたのとたぶんいっしょ。以前は病院で横になって点滴打たなきゃならなかったのに、こんなペットボトルを持ち歩いて飲むだけですむなんて便利になったなあ。

それから3連勤だったのだが、これがつらかったのなんのって。1週間寝たきりで完全絶食だった人が、いきなりのハードワークだからね。(あくまで足のおかげでハードワークになってるだけで、たいしたことない仕事なんだけど、10時間外に出て働いてるだけでつらい)
しょっちゅう意識が飛ぶので、授業は半分以上自習にしてもらった。いつも思うが、そんな状態でも病欠にできないのはつらすぎる!(これも最近の大学のブラックなところ。昔は病気なら普通に休めたのに、我々には有給休暇というものがないので、もう休んではいけないことになったのだ)

それに食べないのはまずいかもと思い始めたので、木曜日の仕事帰り(このとき発病2週間目)にオムライスを食べてみた。実は病院で食べていいもの悪いものの詳細なリストをもらっている。
それによると私の常食(乳製品と小麦と野菜中心の食事)はすべてだめ。食べていいものはうどんやおかゆのほかは、和食のみ。私はうどんもおかゆも嫌いで食べられないうえに、体調悪いときに和食はつらい。和食ってエスニック料理だから、醤油にしろ味噌にしろ独特の臭気があるんだよ。もちろんたいていの場合はそれがおいしそうと感じるんだけど、体調不良の時にはその匂いがきつくて。
それで店を見てまわってたら、「リゾット風オムライス」というのを見つけて、これなら洋風おかゆと言っていいんじゃないかと(笑)。うまいとはまったく思わなかったけどね。相変わらず味覚が死んでて。あと、いつもなら余裕で完食できる量なのに、ぜんぶ食べられなくて残したけど。

それでもなんとか腹に収めて、家に帰ったころから胃が強烈に暴れ出した。苦しい苦しい! 吐きそうだけど吐けない! だけどうちに胃の薬なんかないし‥‥と思ったところで、病院から薬もらってるのを思い出して飲んで寝たけど、翌朝までは本当に苦しかった。
バカだよね。私は卵に軽いアレルギーがあって、特に半熟卵は体調悪いと食べられないのを忘れてるなんて。とにかくこの一件で、また絶食期間が延びた。

ちなみに次に外食したときは本当に懲りたので、ファミレスに行って本当のおかゆを食べた。カニ入りのやつ。
そしたら3さじぐらい食べてギブアップ。マジでおかゆ大嫌いなんだよ! ていうかおかゆなんて食べたの、それこそ風邪で寝込んでいたときに母が作ってくれた子供時代以来なんで忘れてた。
だってこれ糊じゃん! 障子の張り替えとかに使うやつ。そう思うと、どうしても食べ物に思えず、ただでさえ食欲ないので喉を通らなかった。

とりあえず、食べられないのは変わらないが、抗生物質飲んでるんだし、だんだんよくなるだろうと思っていた。卵アレルギーの翌朝は、8時に起きて(寝たのは9時)、少しネットを見ていたらまた眠くなったので、薬の時間があるから昼頃また起きればいいと思ってベッドに戻ったら、起きたのは夜の11時だった。なんでこんなに寝られるんだ!

それで今はそれから2週間たったが、体調不良は相変わらず。もちろん仕事は朦朧状態で続けているが、病院に行くのはやめた。前回もそうだったが、結局次々違う薬を大量に出されるだけで、ちっともよくならないから。そもそも、待合室で座っているだけでも体がつらい。一番いいのは仕事しないで寝てるだけなんだけどなあ。

さすがにもう食べないわけにはいかないので、食事は一日一回、通常の半量を食べるというので落ち着いた。これでもまったくおなかは減らないので、ダイエット効果はかなりあるようだ。さすがに数十年に渡って溜め込んだ脂肪はそう簡単にはなくならないが、だいぶ体が軽くなった感じ。そのぶん膝も楽にならないとおかしいんだが、寝たきりで弱っているぶんで相殺されてる感じ。
それ以外は、お茶もコーヒーもだめ、牛乳もジュースもだめと言われたので、唯一飲んでもいいという豆乳をがぶ飲みしている。豆乳って普段は(劣化版の牛乳みたいなので)嫌いなんだけど、さすがに体が滋養を求めているのか、甘いというだけでもおいしく感じる。私は甘いものを飲む習慣はなかったので、風邪が治ったらこれやめないとまた太る。

問題は中国のコロナウイルスの報道がすごいので、電車の中で咳をしていると、周囲の人がさーっと逃げること。いや、人に感染するような菌はもう生き残ってないと思うんですが、それでも普通の咳じゃないからね。

それで今は2月5日。発病からほぼ1か月たったことになる。食欲も戻って食べられるようになったが、苦しんでいた時はほとんど気にならなかった咳に悩まされている。痰がからんで咳が出るんだが、その痰が喉にしっかりからみついている感じで、いくら咳き込んでもうがいをしても出ないのが苦しい。おっさんがよくやる「カーッ、ペッ!」をしょっちゅうやれば出るんですがね、さすがにそれはできないしね。
あとすごい疲れやすくていくらでも寝られる。休みの日は12時間以上寝ている。まだ回復期って感じ。だいたいこれがあと1か月は続く。だから風邪はいやなんだよ。でもこれが学期中でなくてまだよかった。みなさんも風邪にはお気をつけ下さい。

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