【ゲーム評】Flashゲームを救え! もうすぐなくなるFlashゲームを保存するFlashpointプロジェクト

 【ご注意】

Flashpointの意義やインストール方法や使い方を説明する記事です。

私はコンピュータのこともプログラムのこともろくにわからない素人なので、以下の記述には間違いや、あるいは私が見逃している危険もあるかもしれません。ただ40年以上のゲーム歴の経験だけから語っています。あくまでもご利用は自身の責任でお願いします。

Flashpointが収集しているゲームはおそらく著作権上はグレーです。日本語の解説サイトを探してもまったく見つからないのは、おそらくみんなそれを恐れているから?
前に紹介したRustyLakeのように無料ゲーム作者やデモ版を公開している作者の中には有料ゲームも作っている人たちがいます。作品が気に入ったらぜひ有料ゲームも買ってあげてください。私はそうしてます。
無料ゲームはあくまで作者の善意で成立していることをお忘れなく。

【追記しました】2020年11月9日
著作権に関するところを少し追記しました。

フラッシュゲームを保存する意義

実は私は(あまり人のやらない)海外ゲーム評もいっぱい書いていて、そのうちアップロードしようと溜めてあるのだが(Skyrimの記事などは新しいサイトが立ち上げられるぐらいあって、どうしようか困っている)、とうとううちのPCが限界に来て、ゲームをしているとしばしば落ちるようになってしまった。《PC買い換え前に書いてます》
寿命も寿命だが、もうCPUもメモリも容量不足で限界という感じ。最近ではブラウザゲームや2Dのゲームですら落ちるようになった。そんなわけで買い換えまではゲームもろくにできないので、記事を仕上げることもできない。WitcherやAssassin’s Creedも買ったのに!
今度こそは高くてもゲーミングPCを買ってやる!と、今はこつこつとデータを外付けHDに移したりしているのだが、ここで衝撃的なニュースを知った。

Adobeが「Adobe Flash」の配布とサポートを2020年いっぱいで終了することを発表したのだそうだ。そうすると、今ネットにある膨大な量のフラッシュゲームはすべて(かどうか知らないが)できなくなる。いや、いきなりは消えないかもしれないが、消え去るのは時間の問題だし、新作が作られることもなくなる。

前にも書いたように、私はFlashの黎明期から長年ブラウザゲームのお世話になっているので、それがすべて遊べなくなるなんて、あまりにも悲しすぎる。
確かにこれだけゲームが進化してしまった現代、フラッシュゲームはとっくに役割を終えているのはわかるのだが、それでもフラッシュが消えれば二度とお目にかかれないであろう傑作ゲームは多いし、その中には失われるのはあまりにももったいないゲームもある。うちのPCみたいな骨董品でできるのもありがたいし。

そう言えば、といきなり回顧モードに入ってしまうのだが、2ちゃんねる黎明期はフラッシュアニメの全盛期だったなあ。私はもちろん気に入ったアニメ(『なつみSTEP』とか『しぃのうた』とか『SaviorCat』とか)は保存してあるが、ああいうのも見られなくなる前にと思って検索かけたら、もうほとんどのフラッシュが手に入らず、リンクも消えていて、かろうじて録画がYouTubeやニコニコに上がっているだけだ。(それでも老舗の「おもしろフラッシュ総合サイト」がまだあったのに驚いた。多くがビデオに置き換わってはいたが)
えー、なんで? ああいう放っておいたら確実に消えてなくなるし、なくなってもまあわりとどうでもいいけど、ひとつの時代を築いた大衆文化こそ、誰かが集めて保存してくれなかったら、永遠に失われてしまうのに。
おまけに、今回どのゲームを保存しようかと考えて、昔好きだった個人のゲームサイトを回ってみたところ、かなりの大手だったのに閉鎖されているところが多いのに気がついた。大手と言ってもあくまで日本ローカルの個人サイトだから、そういうところのゲームはもう二度とプレイできない。ほとんどのフラッシュゲームは個人が作って配布しているもので、その人がサイトを閉じたり、公開をやめたらそれっきりという場合も多い。

なんでか日本にはそういう「文化を保存する」文化がないみたいね。昔のテレビ番組や映画すら残ってないような国だからか。雑誌社の人も古いバックナンバーは保存してないと言っていた。ちなみにBBCは開設以来すべての番組を保存してあるそうだ。
おまけに誰かがまとめてサイトに置こうなんてしたら、必ず著作権が~とか、作者の許可が~と、うるさく言う奴が湧いて出て何もできないというのはこれまでも何度も見てきたので容易に想像できる。(Elonaのヴァリアントがまさにその状態)

実を言うと、そうなるのを見越して前々からぼちぼちと、お気に入りのゲームはローカルに保存して残すことはやっていた。伊達に長生きはしてないし、私はパソコンゲーム黎明期からのゲーマーなので、これまでもお気に入りのゲームがOSが変わったり、プラットフォームが変わったりしてできなくなる悲劇は何度も体験してきたから。
ただ、Kongregateのような無料ゲームサイトにあるフラッシュゲームの多くは、置いてあるサイトと紐付けがしてあり、swfファイルだけ持っていても、オフラインではプレイできないんだよね。

でもさすがに海外は違う。有志が集まって、今ネットにあるフラッシュゲームやアニメーションを収集保存するプロジェクト「BlueMaxima’s Flashpointが始まった、ということを遅ればせながら知って、さっそくダウンロードしてみた。

簡単に説明すると、これはネット上のフラッシュゲームを自分のPCにダウンロードして、ゲームがネットから消えた後もローカルでプレイできるようにするアプリ。当然ながらマルチプレイヤーのゲームは(元サーバが消えれば)できなくなるが、シングルなら問題なくいつでもプレイできる。

上で述べたプロテクトがかかってローカルでプレイできない問題だが、Flashpointと名付けられたアプリはそれを回避してローカルでプレイするのを可能にする。もちろんプロテクトがかかっているのは、そのゲームを置いている商業サイトの利益のためだが、どうせ1年足らずですべて消えることがわかっているのだから、それぐらい勘弁してもらってもいいだろう。

そういえば市販ゲームだが『シムピープル』の時もそうだったんだよね。今もそうだと思うのだが、シムピープルの人気を支えたのは、ゲーム用のスキンやオブジェクトを作って、無償で配布していた作者さんたちの力が大きかった。
『シムズ2』や『3』が出て、もうシムピープルを遊ぶ人はいなくなることが確実になった頃、シムピープル用にファンが作ったスキンやオブジェクトを一箇所に収集して無料ダウンロードできるサイトが作られた。その中にはかなりの有料アイテムも含まれていたが、私は自分はすでにお金払って入手していたにも関わらず、ありがたいことだと思ったよ。

例によって日本では、著作権やら作者の許可が取れないというおかげで、そういうことはできなかったようだけど。作者はみんな素人の個人で、もう制作をやめてしまった人やコミュニティーにいない人も多いのに、それが何百何千人といるのに、全員の許可を取ることなんてできるはずがない
だからやらないというのが日本で、でもやっちゃうのが海外という感じ。
それにああいうものはたとえ有料サイトでも商売のために作ったものじゃない。(有料なのは、人気があって転送量が多いから、その費用を少しでも利用者に負担してもらうためだった) みんなに楽しんでもらえて、ついでに少しは賞賛が得たいからアップロードするものでしょ? 私だったら自分が精魂込めて作ったものがただ消え去るよりは、一人でも多くの人に届けたいと思う

【追記】

これを書いた後、たまたまぜんぜん関係ない本を読んでいたら、ゲームの話じゃないけどコモン・ロー(Common Law)とシビル・ロー(Civil Law)について書いてるのを見て、「これか!」と気づいたので追記。(もちろん私は法律の専門家じゃないので誤解もあるかもです)

ご存じとは思いますが、日本はシビル・ローを採用していて、法律は成文化されている。一方、英米はコモン・ローの国で成文化された法律を持たず、慣習や判例に基づいて判断する。
これって不便なようでいて、柔軟な適用ができるというメリットがあるのだ。つまり、たとえば「このままじゃフラッシュゲームが消えてしまう!」という時に、日本の法律だと「消える規格のゲームは著作権者じゃなくても再配布してよろしい」と書いてない限り何もできない。もちろんそんなこと書いてるわけがないし、ゲームやネットの世界みたいにあまりにも変化の激しい世界では、法整備の方がまったく追いつかない。
ところがコモン・ローだとどこにもそんな文言がなくても、Flashpointプロジェクトがしていることは誰の損にもならないし、むしろみんなの役に立つと認められれば、著作権法の特例として認められることがあるのだ。こういうのをフェア・ユース(fair use)と言う。

は~、これは盲点だったわ。もちろんイギリスのことは知ってたが、アメリカもコモン・ローの国だということは忘れていた。ゲームに国境はないが、アメリカのゲームが圧倒的に多いし、そもそもインターネットを牛耳ってるのがアメリカだし、そう考えると何もおかしくない。仮にどこかから訴えられても十分勝てる目算があるからできることなんだね。

そういえば日本で古いドラマとかを再販できないのは、権利関係がややこしすぎるし、すべての出演者と連絡が取れないからだと聞いたことがある。アメリカだとこういうのはフェア・ユースでクリアしちゃうんだろうな。
うん、私は当然だけどやっぱりコモン・ロー支持だわ。

【追記終わり】

というわけで、フラッシュゲームを愛する人のためにFlashpointを紹介したいと思う。もうすでにゲーム情報サイトでは紹介されてるけど、そういう通り一遍のニュース記事とは、うちは親切さが違うからね。ついでに私みたいなパソコン音痴の初心者でもできるように書いてある。
(実際は、自分がパソコン買い換え後に入れようと思ってもどうせ全部忘れているので備忘のためです)
(このアプリは今もひっきりなしに更新されているので、この情報が古くなる場合もあります)

Flashpointのインストールの仕方

アプリは
https://bluemaxima.org/flashpoint/
のDownloads ページからダウンロードできる。

本体のダウンロードは2タイプある。

「Ultimate」
本体のプログラムと一緒に、これまでFlashpointプロジェクトが集めたすべてのゲームを一括ダウンロードできるが、もちろん容量はしゃれにならないほどバカでかい(と書いたときは288GBだったのが480GBになってる!)し、たぶん一生遊ばないゲームも多い。っていうか、これ全部プレイしたら一生じゃすまない。うちなんかブラウザで全ゲームのリストを表示させただけでフリーズしたぐらいだし。

「Infinity」
ゲームそのものは入ってないバージョン。リストを見て、ユーザーがプレイしたいゲームだけをダウンロードして保存する。まあ普通はこっちを選ぶ。

Flashpointをインストールするには、どちらか片方をダウンロードして、どこでも好きなところに解凍するだけ。
いちおう「Infinity」で説明すると、Download Installerをダウンロードして、Flashpointを置きたい場所に置く。高速である必要はなく、容量だけがばかでかいので、私はCドライブ(SSD)を避けてDドライブ(HDD)を当てているが、お好みで。
exeファイルをダブルクリックするとWindowsが文句を言ってくるが無視して実行。するとDドライブにFlashpointのフォルダが作られ、必要なファイルがすべてダウンロードされる。

Flashpointの起動の仕方

起動はメインフォルダの「Start Flashpoint」をクリック。またはLauncherフォルダ内の「FlashpointLauncher.exe」をクリックしても同じ。

本体が立ち上がると、Flashpoint Redirectorという小さなウィンドウが開くが、これはウィンドウズのファイアウォールだかアンチウイルスだかを迂回するためのものなので閉じないこと。閉じてしまったら、Flashpointをリブートする必要がある。(これはなくなっている模様)

Flashpoint Infinityの画面の見方

(詳細な使い方はメインフォルダ内のManual.pdf(英語のみ)にある)

ロードするとHomeタブが開く。前は英語版しかなかったのが、いつの間にか日本語版になっていた。

ここは表紙のようなもので更新情報や、種類やプラットフォーム別のリンクが張ってある。やりたいゲーム名がわかっていれば上のサーチフォームから探すこともできる。

Gamesタブがゲームのリスト。
Animationsのタブはアニメーションのリスト。それ以外のタブはほとんど使う必要はない。
設定」タブもほとんどいじる必要はないが、アダルトゲームはデフォルトではオフになっているので、アダルトを見たい人はここでオンにする。(正直いってフラッシュのアダルトコンテンツはヘボすぎるので見るとがっかりすると思う)

左のフレームに並んでいるのは、いろんな人が作ったジャンル別のおすすめゲームリスト。もちろん個人の好みの問題なので完璧なリストじゃないし、あくまで参考に。Flashpointのサイトにある他のリストをダウンロードして表示することもできるが、見た感じまだたいしたものはない。

一番上のAll Gamesをクリックするとすべてのゲームが見られる。
そのすぐ下の★印が付いた*Favorite*というのが、あなた自身のお気に入りリスト。ここにゲームを入れるには、中央に表示されたリストのゲームを左クリックでつかんでここにドラッグするだけ。(これはあくまでタイトルのリストであって、これだけではゲームは保存されない。保存するには下を参照)

中央のフレームはゲームのリスト。左のリストをクリックすればそのリストの内容が、All GamesをクリックすればFlashpointプロジェクトが集めた全ゲームのリストがここに並ぶ。
デフォルトだとサムネ付きで、とてもじゃないが全部を見るのは時間がかかりすぎなので、テキストオンリーにするには画面右下の「並べて表示」を「一覧表示」にするといい。

右のフレームには、中央のゲーム名をクリックするとそのゲームの詳細とプレイ画面のサムネが表示される。
その上の2つ並んだ記号をクリックすると、それぞれのフレームを隠したり出したりできる。

なにしろすさまじい数があるので、タイトルやシリーズ名やタグ(ジャンル)や制作者名を使って探すしかないが、この分類はかなり大ざっぱなもので完全なものではない。(同一作者のゲームがリストに存在するのにリンクされていなかったり)
タグは以前は一覧画面で見られたのだが、なくなっている。ゲームの詳細(右フレーム)でそのゲームのタグが見られるので、そこをクリックすると同タグのゲームの一覧が見られる。
作者や公開日時などでソートするには、上の「タイトル」のドロップダウン・メニューで選ぶ。

ゲームのダウンロードの仕方と保存場所

リストからゲームを選んでダブルクリックすると、ゲームが立ち上がり(Adobe Flashがインストールされている必要がある)、そのコピーがローカルに作られる。
「Infinity」を使う場合は、必ずこのように一度ダブルクリックでゲームを読み込む(つまりローカルにダウンロードする)必要がある。(「Ultimate」はゲームファイルも含まれるので、その必要はない)

普通はプレイボタンが出るところまで待てばOKだが、いちおうちゃんと保存されたかどうか確認する。
あとで紹介する「Samorost」のような大きいゲームには、チャプターに分かれていて、ゲームの進行につれて少しずつダウンロードする形式のものがある。こういうゲームは一度最後までプレイしないと、すべては保存されていないので注意。(さらにこういう構造の大型ゲームは保存できてもFlashpointではうまくプレイできない場合もある)

うまくダウンロードされない場合は一度閉じて、htdocsにあるファイルを消して、再ロード。

ゲームの保存場所は、
(Flashpointを保存した場所)\Flashpoint 8.2 Infinity(ここもバージョンによって変わる)\Server\htdocs\
この下のフォルダはゲームがもともと指定したフォルダ名になるのでバラバラ。
個々のゲームの具体的な保存場所はゲーム名を右クリックして「ファイルの場所を開く」をクリックすると、その場所のエクスプローラが開いて見ることができる。その下のmetaとかimageというのは、ゲームの説明やサムネをコピーするものらしい。

次にプレイするときはネット上のファイルではなくこちらが立ち上がる仕組み。このおかげで、元ファイルが削除されたあともオフラインでプレイできる。ただし上記の理由でFlashpointから起動しないとプレイできないゲームが多い。
何を入れたか忘れないように、ダウンロードしたゲームは必ず*Favirutes*にリストアップして、ここからプレイするといい。

ゲームのセーブデータはFlashpoint内にではなく、user profile内の本来そのゲームのセーブが置かれる場所にある。(つまりゲームごとにバラバラ)
同梱の「Saves Manager – Backup」と「Saves Manager – Restore」を使うと、Flashベースのセーブデータをコピーし、あるべき場所に戻すことができるらしい。

FlashゲームはAdobe Flash、Flashゲーム以外はBasilisk(Firefoxの軽量版ブラウザ)で開く。これを変更する方法もあるがなんか面倒くさそうなのでやってない。
とりあえずうちは従来から使ってるDFlash(フリーウェア)に関連づけが済んでいて、swfファイルをクリックすればそのままDFlashが使えるので問題なし。開かなければFlashpoint経由で開けばいい。

ゲームの削除の仕方

今のところまだ削除ボタンはないので、自分で削除する必要がある。
ゲーム名を右クリックして「ファイルの場所を開く」でそのゲームが置かれたフォルダが開くので、不要なファイルを削除する。他のゲームと共有していなければhtdocs直下のフォルダごと削除していい。
セーブデータの削除は上記のようにゲームごとにバラバラなのでむずかしい。たいした容量ではないので気にせず放っておくか、むしろクリーナーソフトでまとめて消してしまう方が早い。大事なデータも消えてしまう場合もあるので、わかる人のみ。

使い方は簡単だが、最大の問題はこの膨大なゲームの山の中からおもしろいゲームを探すこと。おすすめFlashゲームみたいなサイトもいっぱいあるが、母数があまりに多すぎ、人によって好みも違いすぎるので、あくまで自分でプレイして選ぶほかない。
ただ、私の好みは明らかに他のゲーマーと違うようなので、私のおすすめぐらい書いておいても損はないだろう。というわけで、次は私のおすすめFlashゲーム(と必要ならば攻略)を書くつもり。

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