★【映画評】デヴィッド・フィンチャー『ドラゴン・タトゥーの女』(2011) The Girl with the Dragon Tattoo

ポスターはエロいしかっこいいんだが、あいにくこんなシーンは映画にはない

何かにつけてチョロチョロ話には出てきたが、このリビューをなかなか書けなかったのにはわけがある。それだけデヴィッド・フィンチャーという監督を愛していたから。
『エイリアン3』(1992)でデビューしてから、『セブン』(1995)、『ゲーム』(1997)『ファイト・クラブ』(1999)までのデヴィッド・フィンチャーは神だった。『ゲーム』はちょっとスケールが落ちるがそれでもおもしろかったし、デビューから4本連続で(正確には『ゲーム』を除く3本だが)、私のオールタイムベスト50級の映画を撮るっていうのは、もう本物の天才か、よっぽど波長が合うとしか思えない。

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【映画評】キアヌ4本立て エクスポーズ 暗闇の迷宮(2015)Exposed

これもキアヌが出ているという以外、何も知らずに見たんだけど、ちょっとだまされたというか、キアヌはほんのちょい役でした。同じように引っかかった人多数なんじゃないかな。予告編でもキアヌの映画みたいな宣伝されてるし。

というのも映画を見ればわかるのだが、これってレイプとチャイルド・アビューズ(幼児虐待)についての話だし、舞台になるのも登場人物のほとんどもニューヨークのヒスパニック・コミュニティーだからだ。なのに、まるでキアヌ扮するNYPDの刑事が主人公のクライム・サスペンスみたいに宣伝してるから違和感を覚えて当然。
それでちょっと調べたら、原作は確かにチャイルド・アビューズをテーマにしたちょっとシュールな話で、それをあえてキアヌの映画にしようとしたのは映画会社の戦略であると。しかし、この映画の監督・脚本のジー・マリク・リントン(Gee Malik Linton)はそれを快く思わず、クレジットからも自分の名前を外せと要求し、結果、Declan Daleという偽名でクレジットされているそうだ。
それは大変いさぎよい立派な態度でえらいと思うが、そんなに心配しなくても、完成した映画をちゃんと最後まで見れば、レイプについてのまじめな映画だってことはわかりましたよ。キアヌ目当てのアホにはわからないかもしれないけど。〈自分は何なんだ?〉

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★【映画評】キアヌ4本立て ジョン・ウィック (2014)John Wick

 

Directors: Chad Stahelski, David Leitch (uncredited)
Writer: Derek Kolstad
Stars: Keanu Reeves, Michael Nyqvist, Alfie Allen

これは『47 Ronin』に続くキアヌの主演映画‥‥と書こうとして、念のためチェックしたら、間に『ファイティング・タイガー』という米中合作のカンフー映画!が入ってるのね。しかも初監督作かよ!!! なんだ、こりゃー? 『47 Ronin』みたいなキワモノ映画に出るだけじゃまだ足りないのか! でもよく見ると主演は中国人なので、少なくとも主演作としては『47 Ronin』 の次で間違ってはいなかった。しかしほんっとうにマジでカンフーとか好きなのか? 確かに半分中国人だけど‥‥。
とにかくこの映画はキアヌとしては久々のヒット作と言われ、すぐに続編が作られたところをみても実際に当たったんだろう。私は最初から眉にツバつけてたけどね。

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【映画評】キアヌ4本立て ディアボロス/悪魔の扉(1997)The Devil’s Advocate

これは古いけどなんでか見逃していた映画。最愛のキアヌの主演作だから普通なら見逃すはずないんだが、なんでか勝手にもう見たと勘違いしていた。おそらくビデオを借りたのに時間がなくて見られなかったか、録画したのに見るのを忘れていたものと思われる。ストーリーも知っていると思っていたが、なんかの法廷映画と記憶がまざっていたみたいで思っていたのとぜんぜん違った。
なんでそれを今頃発掘したかというと、最近キアヌじゃなくてシャーリーズ・セロンに首ったけで、ご存じのように私は大女フェチなので、こんな印象的な女優さん見たら絶対記憶しているはずなのになぜか記憶がない。もしかしてまだ見てないんじゃないか?と気付いたので見てみたらやっぱり未見でした。

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【映画評】キアヌ4本立て 前書き

ここに書いたように私は『マイ・プライベート・アイダホ』(1991)で一目惚れしてからずっとキアヌ・リーヴスの大ファンなのだが、さしもの不老不死(やっぱり死ぬと思う)のキアヌも、50過ぎたあたりからそろそろ衰えが出てきた。それで、こちらも引導を渡すかどうか決めかねているんだが、そんなキアヌの未リビュー映画をまとめてみた。

ファンと言ったそばから、容姿が衰えたから見放すってひどいって? う~ん、でもキアヌはべつに演技力に惹かれたからファンになったわけじゃなく、もともと顔と体目当てだからなあ。〈もっとひどいわ〉 まあ、それぐらい好みだったってことで。
もうあっちこっちに書いたから詳しくは書かないけど、私にとってのキアヌの魅力を簡潔に言うと、

長身痩躯
淡白で端正な顔立ち
クールで貴族的な風貌
ミッドアトランティック・アクセント【注】
半分だけどイギリス人

ってところかな。

【注】ミッドアトランティック・アクセント カナダ英語は英語と米語の中間なのでこう呼ぶ。まあ、この人はカナダ人と言っても生まれ育ったというだけで、ずっとアメリカで生活してるからかなりアメリカナイズされてはいるが、それでもお母さんがイギリス人なので、地のしゃべりにはどこかイギリスっぽい響きが残ってるので。

ただ、保ちの良さには驚いたけど、もともと彼の老後にはあんまり期待していなかった。こういうつるんとした美男って年取ると悲惨なことが多いし、そもそも彼の魅力って若々しさにあったから、それがなくなったら何が残るかなって思って。
役者だから演技がうまければ容姿の衰えなんてどうとでもなるんだけど、彼はあの棒を呑んだような、無表情のでくのぼう演技だしねえ。(そこがよかったんだけど)

とりあえず、こういう役者主体のリビューのおもしろさは、「キアヌが出てなかったら絶対見ない」タイプの映画も網羅することだろう。ただでさえ私は選り好みが激しいからね。ただしそういうわけで、作品の質はほんと玉石混淆です。

ここに目次が入る予定

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【ゲーム評】Skyrim事始め その13.ここがすごいよ、Skyrim!(4) エズバーンと結婚したい

skyrim88

しまった!! ついうっかりこれを書くのを忘れてた。実を言うと、Skyrimを始めてから1か月後ぐらいには、シナリオのつまんなさとか際限のないバグとかにもううんざりして、金もったいないけどもうやめようとまで思ってたのだ。 つまりもう完全に見捨てる寸前だったんだけど、それを寸止めで救ったのは、すでに述べたような各種MODと、そしてこの人の存在だった。
彼を知って、「やっぱSkyrimすげー! ハンパないわ! こんなゲームできて幸せ!」となったのだが、少しもったいぶって、関係ない話題から。

(Skyrimはやればやるほどハマっていて、未公開の記事が大量にできてるんですが、古い奴からすべて書き直したりスクショを撮り直したりしているので、公開はまだ先になりそう)

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【書評】カズオ・イシグロにノーベル文学賞

このブログには時事的なことは原則として書かないんだけど、いちおう私は英文学屋なんで、ひとことだけ。とりあえず英国人がノーベル文学賞取ったのはうれしいし、それが日系人(と言っても、日本人として生まれた帰化人なので、単に親の片方が日本人という日系人よりは日本寄り)なのもうれしい。ひとまずおめでとうございます。ちなみに英文学の世界ではイシグロは押しも押されぬ大作家なので、ごく順当な結果。といちおうヨイショしておいてと‥‥。

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【映画評】デヴィッド・リンチ『ツイン・ピークス ローラ・パーマー最期の7日間』(1992) Twin Peaks: Fire Walk with Me

♣ シーズン3本編のほうを♦♥がやるというので、こっちは♠♣でお送りします。まあ、リビュー書き損ねたやつの在庫整理なんだけどね。
♠ この映画版プリクエルは公開当時に映画館で見たんだけどリビューを書いてない。というのも、すごい怒り狂ってそんな気になれなかったんで。
♣ なんでそんなに嫌いだったんだっけ?
♠ 覚えてない(笑)。リビュー書かないとだめなのはそのせい。ストーリーすらすべて忘れてた。クソだのゴミだのわめき散らしてたことだけは覚えてるけど。

♠ 実を言うと、当時の観客や批評家の評判も似たようなものだったんだよね。おかげで映画は大コケ(少なくとも本国では)、批評家にもボロクソ言われた。
♣ まあ、それも当然だと思いますけどね。やっぱりファンは宙ぶらりんのクリフハンガーで終わったテレビシリーズの補完をしてくれる映画と思って見るじゃない。ところが謎はまったく解けないどころか、よけいわけのわからないものばかり出てきて、おまけにシリーズで慣れ親しんだレギュラー出演者のほとんどが出ないとあっては、そりゃーがっかりするよ。
♠ 私も当時の記憶はおぼろげにしか残ってないんだけど、なんかツイン・ピークスとは似て非なるものという印象だった。映画の出来の悪いパート2みたいな。

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★★【テレビ評】デヴィッド・リンチ『ツイン・ピークス』 第1・第2シーズン (1990-1991)

はじめに

これは今を去ること25年前に書いた、『ツイン・ピークス』のオリジナル・シリーズのリビューです。実はあまりに好きすぎて、当時も書きたいことがありすぎるのに時間がなくて、未完のままで放り出してあったのをサルベージしてきました
理由は、第3シーズンについて書くのに、前提条件としてまた同じようなことを繰り返すのはしんどいと思ったのと、もし時間があれば、また旧シリーズを見直してちゃんと完成させたいと思ったから。

構想ではこのあとにいろいろ画期的な新解釈とかが続くはずだったんだけど、結局役者評=キャラクター分析だけ、それも途中で終わってますが、『ツイン・ピークス』を初めて見たときの私の率直な気持ちが伝わると思います。

あと、なにぶん大昔の日記ですので若書きはご容赦ください。って、別に今の方が老成したわけでもない、っていうか今の方がガチでガキっぽいのが恥ずかしいけど。あとここに出てくるネタその他、四半世紀前の話だってことをお忘れなく。(当時は写真なんて付いてなかったので、写真のキャプションは今書いてます)
インターネットもない時代に、解説本とかも読まずにすべて自分で見た感想として書いてます。もし認識に間違いがあったらごめんなさい。今回はあまり手を加えない方針だけど、すべて英語だった固有名詞を日本語に直したのと、あと現在の付記は青字で書いてます。

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【映画評】デヴィッド・リンチ『ロスト・ハイウェイ』(1997)Lost Highway

♣ いつもながら今さらの作品ですみません。こうなったのにはわけがありまして‥‥
♠ ゲーム『キューブ・エスケープ』でも書いたように、私は『イレイザーヘッド』でデビューしたときからデヴィッド・リンチの超・超・超・大ファンだったんだが、そのわりに『ツイン・ピークス』以後の作品は見てないんだよね。
♣ 飽きた?
♠ 別に飽きたわけじゃないが、ちょっとお休みをもらった感じ。だいたい私は夢中になるものが多すぎて一度にあれもこれもは物理的に無理だし。そもそも『イレイザーヘッド』と『ツイン・ピークス』が好きすぎて、リンチの他の作品はわりとバカにしてたし。
♣ 『ツイン・ピークス』に狂いすぎて、臨界点を超えちゃったような気もするね。

♠ ところが、その『ツイン・ピークス』が25年ぶりに大復活!!! マジか!? あの予言は現実だったのか!?
♣ と興奮しまくっているところなんですが、例によってもったいぶって、旧作『ロスト・ハイウェイ』のリビューをやってみようかと。
♠ だってこれ書かないと新シリーズ見せてくれないって言うから。もうすでに最初の5話は録画してあるのに。
♣ うそうそ。実は『ツイン・ピークス』を予約しようと番組表を見てたらこれがあって、そういえばリビュー書いてないなと思ったから録っただけ。だいたいそれを言うなら、その前に、未完のまま終わってる『ツイン・ピークス』第1、第2シーズンのリビューを完成させなくちゃ。
♠ すごいいっぱい書いたのに、書くことがありすぎて中断したまんまなんだよね。
♣ 実を言うと期待が大きすぎて怖いから、これでも見てちょっとガス抜きをしようと思っただけ。
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