★★【映画評】クライヴ・バーカーに捧げる苦痛の神殿 ポール・アンダーソン『イベント・ホライゾン』 (1997)Event Horizon

『イベント・ホライゾン』トレーラー。このトレーラーには特に怖いものは映ってません。むしろこの模型とセットの美しさを見てもらいたかったので。

【閲覧注意】

これはホラー映画です。もちろん映画用の作り物ですが、それにあんまりグロいのは除きましたが、それでも血やグロい死体の写真あります。美女も出るけどね
あと、グロにしろ美女にしろ個人的フェティシズムの話(クライヴ・バーカーとジョエリー・リチャードソンに対する偏愛の)が中心なので、一般の映画ファン向けではないかもしれません。

もう20年も前の映画だが、なんでこの映画を見落としていたのかわからない。なにしろ主演がサム・ニールとローレンス・フィッシュバーン、主演女優が「私の」ジョエリー・リチャードソン理由はこちらに)という(私的には)豪華キャストの宇宙SF映画っていうだけで、見る価値十分だし。
たぶん、仕事が忙しすぎて死んでたか、逆に他に楽しいことがありすぎて映画どころじゃなかったかで、しばらく映画から遠ざかっていた時期の映画なんだろう。
気の多い私は映画にしろ音楽にしろこういうことがよくある。そのわりにゲームしてないときと本読んでないときは一度もないんだが。
とりあえず、見つけただけでもラッキー!と思って見始めた。まあSF映画っていうだけで何も期待しないけどね(笑)。それでもSFというだけで見てしまう悲しいサガ。

続きを読む

カテゴリー: ★★, 映画評 | タグ: , , ,

【映画評】ダニエル・エスピノーサ『ライフ』(2017)Life

(やっと書けた『エイリアン: コヴェナント』の前座のつもりで、『エイリアン』もどきの映画を2本続けます。まずどうでもいい方から)

ジェイク・ジレンホールとレベッカ・ファーガソン

これはもう何匹目のドジョウかわからない、というか、どのドジョウかもわからないぐらい大量に作られているSFホラー映画。
狭い宇宙船の中に放たれた未知の生命体。そいつは驚くべき成長を遂げながら、乗組員をひとりずつ食い殺していくが、こいつを地球に持ち帰ったら人類は終わり、なんとしても生きたまま地球に来させてはならないという、例のアレ

まあもったいぶるまでもない『エイリアン』や『遊星からの物体X』の丸パクリなんだけど、その『エイリアン』自体もヴォクトの『宇宙船ビーグル号』のパクリだし、他にも亜流がいっぱいありすぎて、だからどこのドジョウの何匹目かもわからないというわけ。
ついでに『ライフ』というタイトルも、まあ内容から言って間違っちゃいないんだが、同名の映画がいくつあるか想像もできないというぐらい、ありふれたタイトル。ここまでオリジナリティ放棄しちゃっていいの?
とか言いつつ、最後まで見ちゃうぐらい、この手の映画に目のない私なんだが、どうなりますか。

続きを読む

カテゴリー: 映画評 | タグ: , , , , ,

★【映画評】私がアメコミ映画が嫌いなわけ ブライアン・シンガー『X-MEN:アポカリプス』 (2016) X-Men: Apocalypse

「アメコミ映画はいやだ」とあれだけ言ってたのに、『アサシンズ・クリード』(邦題『アサシン クリード』)であらためてマイケル・ファスベンダーに惚れ直したあげくに、マイケル見たさで見るはめになってしまった。これはたまたまテレビでやってたので録画したけど、見てから三部作の完結編と知ったが、私はマイケルが見たいだけだから本当にどうでもいいや。

なんでそんなにアメコミを嫌うのかって? うーん、嫌いだから嫌いとしか言いようがないが、まずアメリカが嫌いだし、タイツはいた男が嫌いだし、筋肉男が嫌いだし、正義とアメリカン・ウェイが嫌いだし(笑)。あともちろんのこと、マンガに関しては日本の方がはるかにレベルが高いので、どうしても幼稚っぽく見えてしまうというのがある。そもそもアメコミは完全に子供向けだしね。

続きを読む

カテゴリー: 映画評 | タグ: , , , , ,

★【映画評】ブライアン・シンガー『ボヘミアン・ラプソディ』(2018)Bohemian Rhapsody

――知らんけど、私はそういう人たちとは別のものを見てたんだと思うわ。少なくともそういう人とQueenの思い出は共有できないから、私は自分の思い出だけ持って墓場に行くからいいわ。

確かに日本ではもう40年前をリアルタイムで知る人は少ない。その生き証人が語る大ヒット作『ボヘミアン・ラプソディ』批判。

♠ 『フランク』がすごい不発だったので、つい同じバンド映画ってことでこれを見てしまった。
♥ 「見てしまった」ということは見るつもりがなかったってことだよね。
♠ だってほら、自分の好きだった人の伝記映画とか見て楽しかったことないじゃない。『シド&ナンシー』は好きだったけど、それはあの二人やPistolsにはそこまで思い入れなかったからで。これがClashの話だったら平静ではいられない。
♥ でもまあ、Queenは私の中で完全に終わったバンドだからねえ。今さらそこまで心配することないんじゃない? あと、私はQueenはアイドル的に好きだったわけじゃないし、誰か個人のファンだったわけでもないから、べつにフレディが似てなくても気にしないし。《とかなんとか言ってたがー》

続きを読む

カテゴリー: 映画評 | タグ: , , , , , , , , , ,

【映画評】レニー・アブラハムソン『フランク』(2014)Frank

(少なくとも「私のジャンル」の映画ってことで、中味はほとんど雑談みたいなものだし、映画もたいしたことないので、忙しい人のためにまとめを先に付けました)

『フランク』がダメな理由

  • フランク・サイドボトムを使う意味がない。
  • マイケル・ファスベンダーを使う意味がない。
  • 音楽映画なのに音楽がクソである。
  • 主人公が非常に痛い奴であるばかりか、どうしようもないろくでなしである。
  • バンドも全員がヤバい人たちで感情移入のしようがない。
  • ブラックだけど軽くてポップでおしゃれなイギリス映画の乗りを期待したら、陰気くさくてメソメソした映画だった。

続きを読む

カテゴリー: 映画評 | タグ: , , , , , , , , ,

伝染るんです(4)【映画評】スティーヴン・ソダーバーグ『コンテイジョン』 (2011) Contagion

中国発のコロナ・ウイルスが話題となっているので、これまでに見たパンデミックものの映画を2本お蔵出し。ただ、この2本はお蔵になるぐらいだから、まあたいしておもしろい映画じゃないし、リビューもイマイチですみません。不謹慎なタイトルもすみませんが、これが元々のシリーズ名なので。


この監督は嫌いなんだけど、アウトブレイク(最近はパンデミックのほうが通りがいいか)ものだと聞いたので。私は『ホット・ゾーン』(この一連のブーム――って言っていいんだか悪いんだか――に最初に火を付けたエボラ出血熱のドキュメンタリー。映画『アウトブレイク』のネタ本でもある)を読んでから、ウイルスに取り憑かれていた時期があって、この手の本や映画をあさりまくっていたので。
ただ、残念ながら『ホット・ゾーン』は不謹慎だけどおもしろすぎて、素人目にもこれは実録というよりは小説だとわかったけどね。でも、あれより恐ろしいホラー小説は読んだことがない。というぐらい怖かった。

関連記事

伝染るんです(1)【映画評】ウォルフガング・ペーターゼン『アウトブレイク』(1995)Outbreak
伝染るんです(2)【書評】リチャード・プレストン『ホット・ゾーン』(1994)
伝染るんです(3)【書評】アウトブレイク小説三題

続きを読む

カテゴリー: 映画評, 未分類 | タグ: , , , , , , ,

過去記事の再録について

最近追加された過去記事

なんか世間がコロナ・ウイルスで騒いでいるので、タイムリーかなと思って未発表のパンデミック関係の映画評を探していたところ、これを載せるならその源流である過去の記事を載せないのは片手落ちだと思ったので、未公開だったリビューを再録することにしました。
この3本は元は「伝染るんです」のタイトルで(吉田戦車のパクリ)1本の記事だったんですが、さすがに『アウトブレイク』と『ホット・ゾーン』のような古典は独立させたいので3つに分けました。ただそのおかげで中味は薄いです。
不謹慎に見えるかも知れませんが、これはあくまでエボラ出血熱についての記事で、コロナは関係ありません。それに私は一時ウイルス関係の本を(小説もノンフィクションも)狂ったように読みあさっていた時代があって、そのきっかけがこれです。

伝染るんです(1)【映画評】ウォルフガング・ペーターゼン『アウトブレイク』(1995)Outbreak
伝染るんです(2)【書評】リチャード・プレストン『ホット・ゾーン』(1994)
伝染るんです(3)【書評】アウトブレイク小説三題

続きを読む

カテゴリー: このブログについて

【身辺雑記】よりによってこの時期に風邪で絶食した話

風邪をこじらせた話」にも書いたように、私は風邪を引くと必ず重症になる。幸い、大人になってからは風邪なんて数年に一度しか引かないからいいようなものの、引いたらまずアウトなんで普通の人と違って風邪やインフルエンザには厳戒態勢だ。
それが久々に(前のが2015年だからなんと5年ぶり)風邪を引いて、前の2回とはまたぜんぜん違う症状だったので参考までに記録しておく。

続きを読む

カテゴリー: 身辺雑記 | タグ: ,

【映画評】マイケル・ファスベンダーの結婚とジェーン・バーキンと例によってレッドグレイヴ母子の話

これは『スノーマン 雪闇の殺人鬼』のリビューの続きです。今いちばん惚れてるマイケル・ファスベンダーの映画で、けっこう期待して見たのに映画のできに不満だったため、映画の話はそっちのけで、ファスベンダーの結婚の話とか、往年の英国の美人女優ジェーン・バーキンとヴァネッサ・レッドグレイヴの話で盛り上がってしまったので、別記事にしました。カテゴリが映画なんで【映画評】と名は付いていますが、ほぼ個人的なフェティシズムの話です。

参考

『スノーマン 雪闇の殺人鬼』
『ドラゴン・タトゥーの女』
レッドグレイヴ家の女たち――私の愛した女優たち
美しく老いるということ

♦ というわけで、あらためて場所を変えて対談形式でやることにしました。
♥ なんでこういうことになったかというと、『スノーマン 雪闇の殺人鬼』でマイケルの相棒の刑事を演じたヒロインのレベッカ・ファーガソン(Rebecca Ferguson)がけっこうかわいくて好みのタイプだったんだよね。(と言っても30代半ばですが、いつも言うようにおばさん好みなので)

♦ 彼女はスウェーデン人の女優さん。美人だけどそこまで好みじゃないかな。
♥ でもなぜか見覚えがあるのでなんでだろう?と思っていたのだが‥‥
♦ 『ヘラクレス』(2014)のヒロインか。
♥ あの映画、まだリビューは上げてないけど、わりと好きだったんだよね。
♦ レベッカの役柄は幼い頃に犯人に父を殺されて、その復讐のために捜査に命を賭けているという設定。
♥ 普通のミステリだったらこの手のヒロインは絶対殺されないんだが、この映画ではあっさり殺されます。

続きを読む

カテゴリー: 映画評 | タグ: , , , , , , , , , , ,

【映画評】トーマス・アルフレッドソン『スノーマン 雪闇の殺人鬼』 (2016) The Snowman

またも北欧ミステリを見てしまった。私がなんで北欧ミステリが嫌いかは、『ドラゴン・タトゥーの女』のリビューに書いたので、重複を避けるためにそっちを見てください。

だからこの映画にもまったく期待はしてなかったんだが、マイケル・ファスベンダーが出てるからやむを得ず。
さらに、見る前に監督のトーマス・アルフレッドソン(Tomas Alfredson)は『ぼくのエリ 200歳の少女』の監督だと気付いて、ちょっと考えを改めた。あれはなかなか楽しめたからね。ただ、あそこにも書いたように、あれだって、原作はかなり下世話なグログロ・ホラーで、お世辞にもほめられた出来じゃなかった。(いつも言うが、★★★はリビューの出来についての評価であって、作品に対するものじゃないです)
さらに、プロデュースが毎度おなじみティム・ベヴァン(私のジョエリーの元夫でデイジーの父)のWorking Titleというところにもちょっと惹かれる。(アメリカとスウェーデン資本も入っている)。

うーん、役者・監督・制作と三拍子揃えば少しは見られる映画なんじゃない?と、ちょっと期待してしまった。ジョエリーが出ていて、監督デヴィッド・フィンチャーでもだめだった『ドラゴン・タトゥーの女』のこと)という事実はもう忘れてた。もちろん、観客にも批評家にも大不評だったという事実はこのときはまだ知らない‥‥

続きを読む

カテゴリー: 映画評 | タグ: , , , , , ,