★【チラシの裏】札幌の首切断殺人事件のこと

実は「残酷で異常なるもの」シリーズ承前でこの事件について書いたときは、これほどのサイコパス案件とは思っていなかった。

だから、『ファウンド』の記事はとっくの昔に書き上げていたのだが、なんか世間が首切り首切りと騒いでいるので、かえって上げにくくなっちゃって‥‥でも考えてみたら今さら何を?(笑)というので、アップしました。

(この文章は実は前の記事のおまけとして書いたものですが、長くなりすぎたのと、せっかくの映画のいい雰囲気を台無しにすると思って独立させました)

しかしあそこにも書いたように、「決して他人事ではない、決して」どころか、事実は映画より奇なりの様相を呈してきたな。
ただしまだ捜査段階で、デマも乱れ飛んでるし、ここに書いたことは噂段階の話も多いので、真相はまったく明らかになっていない時点で書いてることはご了承下さい。ただ、どんな事件もこの段階がいちばんおもしろいよね。〈とか言うな! 本当に同類だと思われる〉

ススキノのラブホテルでの殺人ってことで、最初は単なる痴情のもつれ(で、女がリミットを超えてしまった事例)かと思っていたら、後から後からとんでもない事実が出るわ出るわ

まず第一に被害者の62歳の男性は女装愛好家で、札幌のこの界隈では有名人だったってこと。名前も明らかにされていないうちから出回ったのはおっさんのエグい女装写真の数々。
それもトランスジェンダーならしょうがないが、この人は単なるトランスヴェスタイト(性認識は完全に男性だけど、単に趣味で女の格好をしている人。よく混同されているけど、トランスジェンダーとはまったく別物なので注意)で、それだけならまだいいが、女装して女に近づいてはナンパするのが趣味で、あっちこっちのハプニングバーで出禁をくらっていたとか。

殺されて首切られただけでもひどいのに、どこまで本当か知らないが、こんな恥ずかしい写真やら恥ずかしい性癖をばらまかれて、日本の犯罪史上でも純然たる被害者(彼が何をやらかしたにせよ、どんな人間でも殺されていいわけがないから)がここまで辱められた例ってないんじゃないの?
とか言いつつ、私もあまり同情できない気分なんだけど。噂では妻子がいるそうだが、今頃遺族はどんな気持ちだろうと思うと、こちらは心から同情する。

そして犯人と目される無職の女、田村瑠奈(29)が捕まったときはずいぶん早かったなとは思ったが、別に何の驚きもなかった。真偽は不明だが、被害者にレイプされたのを恨んでとか、ビデオを撮られて脅されていたとかいう話も飛び交った。
ところが雲行きがおかしくなってきたのは、すぐ翌日に父親の田村修(59)も逮捕されたばかりか、まもなく母親の田村浩子(60)まで逮捕され、自宅の浴室から腐乱した生首が見つかったところから。
家族ぐるみの犯罪かよ! それも娘が犯した罪を両親がかばって隠匿に努めたというならまだわかるが、どうやら準備段階から一致団結しての犯行だったらしい。
これもよくあるんだが、娘かわいさのあまり、両親が完全に娘の奴隷化しているパターンかな?

それだけならまだしも、今度は主犯の娘ではなく、両親のプライバシーも暴露された。これは誰が悪いとも言えないな。そもそも一般人だろうとなんだろうと、SNSで自らプライバシーを世界にばらまくのが普通になってるのが現状だから。

それによると父親は精神科医で、バンド演奏が趣味。これだけなら普通なんだが、べったり化粧したけったいな格好でステージに上がるおっさんの写真がばらまかれ、それだけ見ると被害者の女装男と大差ないという印象を与えるのがなんとも。はあ~? パパに似たタイプだから被害者を引っかけたのかな? そういう化粧した男たちを長年見てきた私でも、さすがに60のおっさんがやるのは勘弁‥‥。

そのくせ、主犯らしい瑠奈については小学校の頃から不登校、小学生の時も不気味な子だったというような噂が聞こえてくるだけ。しかも使われる写真も小学校の卒業アルバムのものらしい。これがまた12歳の子供とは思えないふてぶてしい顔つきで‥‥というのは別だけど。
いやいや、29歳まで生きていれば、誰だってなんらかのエピソードがあるでしょ? なのに、報道だけ聞いていると小学生のまま29歳になってしまったみたい。ということは、小学生から引きこもり?
これもなかなかすごいな。

一方母親はと言うと、「母親はホラー漫画ファン!」とか言う記事があったから、さすがにそれは‥‥と思ったら、単にTwitterに楳図かずおのテレカが宝物と書いてあったかららしい。あのー、この年の女性で楳図かずおの少女漫画読んでない人はいないんですけど‥‥。

これじゃあ、もし私が猟奇犯罪犯して捕まったら、何を言われるかわからんな(笑)。だからといって、いつでも人の首ちょん切れるようにヤバいものは始末しようとは思わないけどね。

それで思い出したけど、昔、幼女連続殺人の宮崎勤が捕まったとき、テレビのニュースで宮崎の部屋というのが公開されていて、部屋からして異常者そのものと解説者が力説していた。
それでそれを見た私の第一声が「◯◯(弟の名前)の部屋そっくりじゃん!」というもの。それを聞いた母と弟(父は日本にいない)がいやーな顔してギロッと私をにらみ、リビングの雰囲気が一気に凍り付いたので泡食った。というのも私は冗談のつもりで言っただけなのに、もしかしてこいつら自覚があるのか!と思って。まあ幸い、弟はまだ事件は起こしてませんけどね。
思えば、あの頃は世間はまたおたくというものについて、まったく無知だったんだな。その後、おたく文化人連中がおたく擁護に立ち上がったのも記憶に残っている。

話がそれたが、最初のうちは被害者の首や所持品を持ち去ったのは、被害者の身元を隠すためと報道されていたが、私はかなり疑わしく思っていた。いやいや、首がないだけで被害者が特定できないほど日本の警察無能じゃないでしょ。おまけに首を切断し、それを始末する過程で見つかる危険の方がはるかに大きい。

それでその首はどうなったかというと、田村家の浴室にあったそうなんだが、これも異例。どんな異常者でも、首を切る、持ち帰るまではなんとかなっても、犯罪の証拠なんか一刻も早く処分しようとするでしょう。座間9人殺害事件の犯人白石隆浩だって首はすべてクーラーボックスに保管されていた。それがなんで浴室に? しかもこの陽気だからとっくに腐ってデロデロのはず。昨日の魚のアラだってすさまじい悪臭がするのに! 臭いだってすごいだろうし、汗かいても風呂入れないじゃん!
それに大人3人が耐えていたってどういう心理? もしかしてこの首は身元隠しどころかトロフィー?(語源は狩りの獲物の首を部屋に飾ること) 他にもはたから見ると奇行としか思えない事実が続々出てくるし、ヤバすぎでしょ、この一家。

でもいちばん怖いのはこういう人たち(娘以外)が、ごく普通の善良な市民の顔をして、ごく普通の住宅地に暮らしているってことで、ホラー作者も参考にしてもらいたいね、この辺。

さらに警察発表では殺しの場面を撮ったビデオがあるとか、首を触っている場面のビデオがあるとか、もう完全にあっちに行っちゃってる。これで親父が精神科医って、深淵を覗き込んじゃったのかな。
それとも父親が本当はマッド・サイエンティストならぬマッド・サイカイアトリスト(精神科医)で、娘は彼が手塩にかけて育てた真性の◯◯◯◯とかだったら、ホラー映画としてはおもしろいけど、現実はそうはいかないだろうな。

そう、残念ながら現実の事件というのは、すべての真相がわかってみると「なーんだ」となるパターンが多いので、世間が騒ぐほどは期待してない。あくまで前例がないパターンなので興味を持って見ているだけ。

個人的に気になるのは小学校から不登校のくだり。(この項は思うところがあったので、別記事にしました。アップしたらリンク張ります)

今現在(2023年8月6日)最新のニュースでは、性的被害が原因(かどうかもまだわからないんだが)という報道に対して、(まだ刑も確定していないのに)容疑者の減刑を求める署名が始まってるんだそうだ。
すげーな! 世間の皆さんって首切り容認なんだ! 私も相当な鬼畜だと思ってたがまだまだですわ。

《追記 名前の話》

ところでこの容疑者の瑠奈(るな)という名前。他でも見たけど、あまり子供に付けるべき名前じゃない。もちろん日本人だし、これがLunaの意味で付けたのかどうかもわからないが、そう聞こえるしね。

ルナはもちろんラテン語で月の意味だが、月は西洋では狂気の象徴でもあって、英語のlunaticなんかまんま「精神異常者」の意味だ。よってもちろん西洋でLunaという名前を子供に付ける人はいない。

同じ意味で私は『デスノート』の月(ライト)もヤバいと思うのだが、あれは本当に狂人だからいいのか。
日本名にしたら狂子さんって感じかね。やっぱりヤバすぎ! 実は私は名前研究家でもあるので、キラキラネームについては書いたものがあるのでいずれ公開するつもり。